2013 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の服飾および染織技術の非破壊的分析のデータ構築
Project/Area Number |
22320038
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
片岡 淳 琉球大学, 教育学部, 名誉教授 (30204415)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 染織 / 繊維 / 分析 / 沖縄 / 紅型 / 着彩材 / 奄美 / 衣装 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、これまでの研究報告をまとめた。その他に大和文華館所蔵紅型衣装6領はこれまで、同館で公表する以外調査されて来なかった。王子着用かと思われる衣装1、田無といわれる女性用夏衣装、踊り衣装など用途に加えて、使用類似型紙が4領、合計6領確認できた。また、左右対称の意匠は王・王妃クラスの着用ではないかということがわかった。これに加えて金沢美術工芸大学に鎌倉芳太郎氏よって昭和32年に寄贈された琉球紅型型紙102枚の調査を行なった。同書に結果を報告した。この紅型型紙は同氏が1921、1924、1926等の沖縄調査の第2回目1924.5月から5ヶ月間滞在時に城間・知念・沢岻家の紅型型紙を収集したものである。型紙のタイトル、銘、型紙の外寸、内寸、当て目、貫目など調査し、伊勢型紙との類似性についての比較資料を作成できた。また、型紙から染められた紅型資料の比較を行なった。この外の調査は、豊見城市在住個人宅での明治・大正・昭和戦前の庶民の衣装調査(主に花織、芭蕉、苧麻、木綿)約300点余り調査した。沖縄の魔除けの絣柄、ヤシラミと言われる織柄等、沖縄の工芸産業に貢献すべく、沖縄県立博物館・美術館にて「沖縄コンテンツ」展にて発表した。奄美大島の宇検村教育委員会衣装調査(2014.11.17-21)、奄美博物館衣装調査(2014.11.15-16)を行ない、腰機の大和村で「うれぐし」と言われる高機の先行構造の機と織物を発見できた。また、瀬戸内町立図書館・郷土館所蔵「敷物2枚 西洋織物」は毛氈であった。正倉院御物の毛氈以来、これまでの歴史を埋める貴重な資料であることがわかった。一方、これまでの繊維製品のデジタル撮影資料と計測データを構築した。染料分析については、標準となる染料染色方法の検討と、永年経過による退色をどう時間差のある資料分析に役立てるか今後の検討課題も見つかった。報告書1が予算内で終わり、調査・分析データは報告書2を待つところである。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)