2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22320042
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
笠井 裕之 慶應義塾大学, 法学部, 准教授 (10265944)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 淳一 慶應義塾大学, 経済学部, 名誉教授 (30051642)
朝木 由香 神奈川県立近代美術館, 企画課, 学芸員 (50450797)
朝吹 亮二 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (70159383)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 瀧口修造 / シュルレアリスム / コラボレーション / マルセル・デュシャン / 現代芸術 |
Research Abstract |
平成24年度は、展覧会「東京ローズ・セラヴィ:瀧口修造とマルセル・デュシャン」を開催し、3年間の研究活動の成果発表とした(会場:慶應義塾大学アート・スペース、会期:2012年12月3日~22日)。慶應義塾大学アート・センター「瀧口修造アーカイヴ」および国内外の諸機関で実施した調査の結果を踏まえ、瀧口修造が1960年前後からマルセル・デュシャンのオブジェ/言語をめぐる考察を深めていった過程を資料によって跡づけ、この「後期瀧口」の活動が、戦前のシュルレアリスム運動を「集団的想像力」の観点から捉えなおし、その新たな展開を模索する試みであったことを示そうとした。また展覧会の関連催事として岡崎和郎氏と加納光於氏による対談形式の講演会を企画し、とくに『マルセル・デュシャン語録』(1968年)について、共同作業の当事者であった両氏から貴重な証言を得ることができた(この講演会の記録は文字化して保存した)。 展覧会の図録には研究代表者および分担者全員が論考を掲載し、各自の研究成果を公表した。さらに図録の全文を英訳した英語版の冊子を作成して、海外の諸機関・研究者との連携に資するよう考慮した。 上記の展覧会に関する活動のほかに、フランスでの出張調査において、瀧口がマン・レイに宛てた書簡など、戦前の日本のシュルレアリスムの動向を裏付ける新資料が確認されたことも収穫である。慶應義塾大学日吉図書館「山中散生コレクション」が所蔵する書簡資料を精査することと合わせ、今後は本研究をさらに視野を広げた日本のシュルレアリスム研究へとつなげていきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(15 results)