2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22320058
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
竹内 勝徳 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (40253918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 勤 九州大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (10216731)
大島 由起子 福岡大学, 人文学部, 教授 (40168919)
稲富 百合子 福岡大学, 言語教育研究センター, 外国語講師 (50526514)
高野 泰志 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (50347192)
城戸 光世 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (10351991)
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Keywords | ラルフ・ウォルド・エマソン / ナサニエル・ホーソーン / エドガー・アラン・ポー / ハーマン・メルヴィル / ヘンリー・ソロー / ハリエット・ビーチャー・ストー / アメリカン・ルネッサンス / トランスアトランティック研究 |
Research Abstract |
本年度は、(1)19世紀前半の大西洋経済・交通・貿易に関する基礎的事象を明らかにすると共に、アメリカン・ルネッサンス作家(エマソン、ソロー、ホーソーン、メルヴィル、ポー、ストーら)の作品や伝記等に表れたそれらの事象を抽出する、(2)移民や渡航者など大西洋の人の流れを検証する、という目標を立てた。 この目標を達成するため、本研究グループでは、(1)月例会を開催し、メルヴィルの『詐欺師』や『レッドバーン』を取り上げ、作者が再構成した商業取引や移民のイメージを検証した。(2)8月17日~19日に夏季セミナーを開催し、ティモシー・パウェルの『ルースレス・デモクラシー』を取り上げて、移民の流れとアメリカ国内のエスニシティの連動性について考えた。このセミナーでは3人の特別講師(西谷拓哉、佐久間みかよ、成田雅彦各氏)を招聘し、講演をお願いした。(3)ハーバード大学、ロンドン大学ゴールドスミス校、コンコード公立図書館、マサチューセッツ歴史協会、ボストン文庫、ナンタケット捕鯨博物館等に出張し、基本資料を収集した。(4)シドニー大学に出張し、トランスアトランティック研究の権威であるポール・ジャイルズ氏と面会し、本研究についてのレビューを受けると共に、平成23年度10月の来日講演について合意した。(5)各研究者はそれぞれの担当分野について研究を行った。(6)以上の活動の成果をまとめた報告書『平成22年度科学研究費補助金「基盤研究(B)」実績報告書-大西洋交易の変容とアメリカン・ルネッサンス』を発行した。 こうした活動は、これまでトランスアトランティック研究においてはみられなかった視点によってなされたものであり、今後注目されると思われるトラベル・ライティング研究を先取りするものである。ジャイルズ氏からは、ウォーラーステインに依拠した点などを含め、研究内容を高く評価された。
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Research Products
(28 results)