2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22320069
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
荒見 泰史 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (30383186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遊佐 昇 明海大学, 外国語学部, 教授 (40210588)
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Keywords | 敦煌 / 唱導 / 変文 / 講唱文学 / 仏教文学 / 中世 |
Research Abstract |
年度計画に従い、上海古籍出版社『敦煌トルファン文献集成』、中国国家図書館出版社『敦煌遺書』などの敦煌写本写真資料や翻刻資料中、新たに刊行されたものや広島大学が所蔵していないものについては継続的に収集した。電子化が可能なものは電子資料とした。 収集した資料を用い、研究代表者、研究分担者によって説話、唱導関連とみられる資料を敦煌文献中から捜索し、文献目録を補正した。現在目録作業は、本年度はスタイン文献の確認作業を概ね終えることができた。また目録作業の進捗状況により海外の研究協力者らと連絡をとり、協議を進め、翻刻作業を進めた。又ほかに4月に杭州で行われた「百年敦煌文献整理研究国際学術研討会」に参加して「敦煌唱導資料研究」の構想を紹介し、中国研究者、欧米研究者とも協議を進めた結果、おおむね賛同を得ることができた。 大英図書館などの写本所蔵機関におもむき、翻刻の確認作業と同時に、新資料の調査をおこなった。写真資料では判読の困難なもの、写本の状況がつかみにくいものなどを中心として、敦煌文献の所蔵先におもむき、関連文献を閲覧または写真撮影し、作成する翻刻資料の精度を高めた。特に大英図書館における調査では、図録では確認できない多くの文字記録を確認することができ、翻刻作業、電子化作業に大いに役立った。 年度末の3月17日~3月19日に筑波大学、国立歴史民俗博物館と連携して第2回東アジア宗教文献研究集会「唱導、講経と文学」を行い、研究代表者、分担者、研究協力者のほか、中国、台湾、韓国から8人の研究者を、また日本における中世の文学、歴史学、仏教学の研究者を招いて交流し、唱導研究に関して意思の疎通を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定通り調査が進み、未発表のものを含めて原稿も進んでいる。研究集会も行い、情報収集、交流も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、調査、研究及び情報収集に努める。
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