2010 Fiscal Year Annual Research Report
外国語コミュニケーション能力育成のための日本型CEFRの開発と妥当性の検証
Project/Area Number |
22320108
|
Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
川成 美香 明海大学, 外国語学部, 准教授 (60224804)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 秀夫 目白大学, 外国語学部, 教授 (90091389)
笹島 茂 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (80301464)
|
Keywords | CEFR / 外国語教育 / 到達指標 / コミュニケーション能力 / 英語 |
Research Abstract |
本研究の目的は、グルーバル時代における日本人の「英語コミュニケーション能力の到達指標のナショナル・スタンダード化」を目指して、新たな基準の策定および教育現場での運用方法を提案すべく、実証的調査および検証を行うことである。初年度(平成22年度)は、研究代表者および分担者が過去の科研研究で作成したCEFRjapan(試案)を基盤として、JS(Japan Standards)を策定するために、JSの枠組みである言語能力記述一覧を構成する、ディスクリプターの能力記述文の改善と、言語材料(語彙、文法構造、表現)の充実を図るために、1)日本の各学校段階のCEFRなどにも詳しいベテラン教師(研究協力者3名)との複数回におよぶ検討会、2)日本語教育および英語教育の分野のCEFR研究家3名から専門知識を得るための勉強会など行った。これらのプロセスを経てJS(12レベル)のうち半分の6レベルの再策定がほぼ完了した段階で、日本語版に加えて英語翻訳版も作成したうえで、公開の「川成科研中間報告会」(2010年12月12日於:共立女子大)を実施した。またこのとき、本プロジェクトの海外研究アドバイザーであるDr. Sauli Takala(フィンランド・ユバスキュラ大学名誉教授)を招聘し、公開講演会を行うと共に、JSへのコメントおよび今後の研究の方向性への示唆を得た。さらに、代表者および分担者の3名は2011年2月~3月に渡欧し、フィンランド教育省、フィンランド・ヘルシンキ大学、およびスウェーデン・ヨーテボリ大学のCEFR専門家を訪問し、JSへの意見聴取およびそれぞれの国での言語教育システムの実態を知ると共に、併設の小中高等学校の英語授業を視察し高い英語力を養成する教育システムの実態の把握に努めた。ここで得られた知見は、継続中であるJSの策定に有効な指針となるものであった。
|
Research Products
(6 results)