2012 Fiscal Year Annual Research Report
近代帝王記録の叙述―東アジアにおける“実録”編纂との比較―
Project/Area Number |
22320119
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中見 立夫 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20134752)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 博高 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (00137027)
岩壁 義光 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (30124506)
ダニエルス クリスチャン 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30234553)
高松 洋一 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (90376822)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 史料学 / 東アジア / 比較史学 / 帝王 / 国際情報交換 / 実録 |
Research Abstract |
平成24年度は、二回全体会議をおこない、当該年度および研究実施期間全体について、研究計画の実施に関する調整と確認をおこない、あわせて研究課題実施に関わる資料を収集した。なお最終平成25年度に実施する研究集会についても、企画および準備をおこなった。 平成24年6月には、東アジア実録班を中心に韓国を訪問し、前年度に引き続き、「実録」を保存する収蔵庫(史庫)址へ赴き、朝鮮王朝時代の「実録」の保管状況に関して実地調査を実施し、関係研究者とのあいだで意見交換をおこなった。 9月にはロシア連邦科学アカデミー・シベリア支部モンゴル学仏教学チベット学研究所でおこなわれた国際研究集会で研究成果の一部を報告した。 平成24年12月には、モンゴル国および韓国において、関係資料の調査と写真撮影を実施して、平成25年3月には、米国サン・ディエゴ市で開催された米国アジア学会大会において、研究成果の一部を発表し、あわせて米国議会図書館で研究課題に関する文献調査を実施した。 なお本研究課題に参加した連携研究者は、前年度に続き、「日本皇室史料班」:日本大学文理学部・教授、古川隆久、東京大学史料編纂所・准教授、箱石 大、専修大学経済学部・准教授、松澤裕作、大正大学文学部・教授、堀口 修。東アジア実録班:日本大学文理学部・教授、加藤直人、佐賀大学文化教育学部・准教授、永島広紀、琉球大学法文学部・教授、赤嶺 守。比較班:成城大学法学部・教授、田嶋信雄、明治大学文学部・教授、豊川浩一の諸氏であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画は順調に実施された。年度当初に予定した研究計画と異なる点は、本平成24年度内に、研究課題実施にとって、重要な意味のあるベトナムに赴き、「大南寔録」編纂に焦点を当てた研究会を現地研究者を交えて開催するほか、ユエ旧王宮などで「大南寔録」をはじめとする、ベトナム国王史料を調査する予定であったが、先方の都合で、次平成25年度に実施することとした点である。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は研究課題実施の最終年度に当るため、6月15日に研究組織外の研究者も招いて、大規模な研究集会をおこなう予定。この研究集会における報告と討議は、研究計画終了後に出版を予定している学術論文集作成へ向けての原稿作成準備を目的としている。 海外における研究活動としては、4月にロシア連邦サンクト・ペテルブルグのロシア科学アカデミー東洋古写本研究所が開催する、東アジア史料に関する国際研究集会で、研究成果の一部を、研究代表者が発表する。7月には、日本皇室史料班、東アジア実録班を中心に中国・韓国を訪問し、中国では中国人民大学清史研究所、清史国家編纂委員会(北京)とのあいだで研究会を開催し、研究成果報告と学術意見交換をおこなう。同時に、北京を中心に「大清実録」を中心とした史料調査をおこなう。韓国においては、一昨年度に引き続き、実録庫(史庫)址へ赴き、朝鮮王朝時代の「実録」の保管状況に関し、実地調査を継続しておこない、関係研究者とのあいだで意見交換をおこなう。 12月には、前平成24年度に実施予定であった、ベトナムに赴き、「大南寔録」編纂に焦点を当てた研究会を現地研究者を交えて開催するほか、ユエ旧王宮などで「大南寔録」をはじめとする、ベトナム国王史料を調査する。 2月の最終研究会においては、研究成果をまとめた上記学術論文集作成の段取りについて協議をおこない、あわせて4年間にわたる研究実績を総括する。
|
Research Products
(19 results)