2014 Fiscal Year Annual Research Report
テル・タバン出土楔形文字文書による紀元前2千年紀ハブル川流域の歴史研究
Project/Area Number |
22320137
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 重郎 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30323223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 大輔 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (40553293)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アッシリア学 / 楔形文字 / 文献学 / 歴史学 |
Outline of Annual Research Achievements |
シリア北東部ハブル川流域に位置するテル・タバン遺跡において2005~2010年に行われた国士舘大学の発掘調査によって出土した各種楔形文字文書の文献学的・歴史学的研究が本研究の主目的である。 2011年以来のシリア国内の治安悪化に伴い、シリアにおいて文字史料を直接検分しての研究は実施不可能であるが、すでに記録整理した写真、ハンドコピー等をもとにテル・タバン出土資料の研究を実施している。 平成26年度は、特にテル・タバン出土の前2千年紀前半(古バビロニア時代)の学校文書(音節文字表と度量衡変換表)の研究を山田(研究代表者)が、前2千年紀後半(中アッシリア時代)の行政文書・書簡等における書体研究を柴田(研究分担者)が集中的に進めた。これらの研究は、平成25年12月に筑波大学で開催した前2千年紀のユーフラテス川中流域とハブル川流域各地における書記教育と書記伝統を比較考察する国際会議で発表された研究を、さらに精査して研究を深め、出版するものである。現在、この会議の成果である10本の論文からなる論文集をドイツのHarrassowitz Verlagの叢書Studia Chaburensiaの一冊として出版すべく、山田と柴田が編集を進めている。 また、柴田は、中アッシリア時代のタベトゥ(テル・タバン)に関する外交と政略結婚に関する複数の研究の国内外の学会で発表し、その成果は欧文の論文として間もなく発表される。テル・タバンの近隣のテルカ(テル・アシャラ)出土文書のO. Rouaultの出版に対する山田の批評論文がドイツの雑誌に出版された。いずれも、テル・タバン文書研究として重要な意味を持つ業績である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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