2011 Fiscal Year Annual Research Report
市民社会と暴力、市民社会の暴力―ドイツ・ヨーロッパ近現代史再考
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22320148
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
西山 暁義 共立女子大学, 国際学部, 准教授 (80348606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 靖二 立正大学, 文学部, 教授 (20011306)
今野 元 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (60444949)
辻 英史 法政大学, 人間環境学部, 専任講師 (80422369)
森田 直子 新潟大学, 人文社会教育系, 特任助教 (30452064)
山根 徹也 横浜市立大学, 国際総合科学部, 准教授 (10315822)
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Keywords | 市民社会 / 暴力 / ドイツ / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
研究第2年目に当たる本年度の活動は、前年度の準備作業を受け、個別研究を進捗させるとともに、ドイツ史における暴力の長期的把握という全体の枠組みにかんして、さらに考察を深めることであった。 前者にかんしては、初年度渡航し、現地にて資料調査を行った今野(マックス・ウェーバーと平和運動)、森田(ドイツ学生団体と決闘)の両名がその成果をワークショップにおいて報告し、討議した。 後者にかんしては、9月にミヒャエル・ヴィルト氏(独フンボルト大学)、ヘルムート・ヴァルザー・スミス氏(米ヴァンダービルト大学)の2名をゲストとして招き、合宿形式のワークショップを開催するとともに、ドイツ現代史学会において「ドイツ近現代史における市民社会と暴力」と題するシンポジウムを開催し、西山が(研究協力者の小野寺拓也氏と共同で)司会、木村がコメンテーターを務めた。ヴィルト(ナチ期ドイツ社会における暴力)、スミス(ドイツ近現代史における暴力の連続性と変容)両氏の講演原稿は、2012年度に雑誌『ヨーロッパ研究』(東京大学・ドイツ・ヨーロッパ研究センター)公刊される予定である。また、本年度末の2013年3月には、独フンボルト大学において、ワークショップの開催を計画しており、その内容についての打ち合わせを進めている。 また、昨年度3月に震災の結果中止となったイェルク・バベロフスキ氏(独フンボルト大学)の後援については、2011年刊行の雑誌『現代史研究』において、コメンテーター2名(塩川伸明氏、半谷史郎氏)のコメントとともにこれを掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定されていたシンポジウムを無事開催し、個別研究についても中間報告が行われているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2012年度が最終年度となるため、個別研究を進捗させ、まとまった形でその成果を提示するレベルまで到達すること。また、ドイツの研究協力者との連携を緊密にとり、研究成果を国際的に問う環境を整備すること。
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