2010 Fiscal Year Annual Research Report
第一次世界戦争と東部欧州周縁地域:新たな「ヨーロッパ危険地帯」の歴史的起源研究
Project/Area Number |
22320150
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
佐原 哲也 明治大学, 政治経済学部, 教授 (70254125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 弘毅 首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (90374701)
百瀬 亮司 大阪大学, 世界言語センター, 助教 (00506389)
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Keywords | 第一次世界大戦 / 戦争犯罪 / 民族浄化 / 民族紛争 / バルカン戦争 / 総力戦 |
Research Abstract |
本年度は研究文献の収集、史料の保存情況の調査、及び海外研究協力者・協力機関との連絡調整を進めることが主な課題であった。文献収集では英語、ブルガリア語、セルビア語、トルコ語の文献を収集し、とりわけ、ブルガリア軍事史研究所とトルコ軍事史研究所が発行した資料集の大半を入手するなど、顕著な成果を上げることが出来た。史料調査としては、2010年8~9月に研究協力者の吉村貴之、宇野陽子をロシアとイギリスに派遣、2011年2月には同じく研究協力者の村田奈々子をギリシャに派遣し、利用可能な史料が十分であることを確認した。連絡調整としては、2011年1月にセルビア現代史研究所のモムチロ・パヴロヴィチ教授、プレドラグ・マルコヴィチ教授を招聘し、セルビアにおける第一次世界大戦の研究状況についての説明を受けると共に、2011年度に同研究所を中心に国際会議を開催するためのテーマ設定、日程、人選を詳しく協議した。更に、同年同月にはトルコ共和国アンカラ市のトルコ歴史協会のケマル・チチェク教授、並びに中東工科大学のムスタファ・トルケシ教授、セチル・アクギュン教授を訪問し、トルコにおける第一次世界戦争研究の現状の説明を受けると共に、2011年度の国際会議でのトルコからの研究者派遣と本研究に必要な史料の調査への協力の確約を得た。これによって来年度の研究計画が円滑に進むことが期待される。これらの作業と並行して、戦時残虐行為の主体となっていた義勇兵の行動についての分析を進めており、その成果の一部をまとめた論文が年度中に完成し、次年度に刊行予定となっている。
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Research Products
(12 results)