2011 Fiscal Year Annual Research Report
前方後円墳体制東縁地域における国家形成過程の研究:常陸の場合
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22320164
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
佐々木 憲一 明治大学, 文学部, 教授 (20318661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 裕 茨城大学, 人文学部, 准教授 (00451667)
日高 慎 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70392545)
倉林 眞砂斗 城西国際大学, 観光学部, 教授 (90186495)
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Keywords | 古墳時代 / 国家形成 / 中央・周縁関係 / 常陸 / 測量調査 / 前方後円墳 |
Research Abstract |
当該年度は、国史跡であり、東日本第2位の規模を誇る前方後円墳である茨城県石岡市舟塚山古墳の測量調査を実施した。巨大な前方後円墳であり、素人の測量で誤差が大きくなる恐れがあったので、測量会社に委託し、閉合トラバースを組んでもらい、正確に基準点を設置してもらったうえで、平板測量を行った。測量調査には明治大学のほか、茨城大学、東京学芸大学の院生・学部生が参加した。また合宿予算の関係で、2週間のあいだに、周濠部分と墳丘の一段目斜面のみを測量し終えた。測量の結果、墳丘の全長は186m、後円部直径約80m(裾が未確定なところがあるため)、括れ部幅約60m(裾の未確定部分あり)、前方部幅96m、前方部長102mと判明した。また周濠幅は後円部端、前方部端では30~35mであるが、後円部北側の周濠幅は、現在の堤状地形を築造当時の堤とすると、50m以上に達する可能性がある。新年度は、墳丘の1段目テラスとそれ以上の部分、および周濠と陪塚とのスペースを測量予定である。 舟塚山古墳は常陸最大の古墳であり、前方後円墳築造規格を周辺地域のより下位の地方首長に配布した可能性があり、2カ年にわたる測量であるが、その成果の意義は大きい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
合宿費に予想以上のお金がかかり、十分な調査時間がとれなかったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、舟塚山古墳の墳丘および隣接するところの測量を終わらせる。
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Research Products
(5 results)