2010 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける人身取引と法制度・運用実態の総合的研究
| Project/Area Number |
22330007
|
|---|
| Research Institution | Ritsumeikan University |
|---|
Principal Investigator |
大久保 史郎 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (90066720)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 容子 立命館大学, 法務研究科, 教授 (30469168)
吉田 美喜夫 立命館大学, 法学部, 教授 (70148386)
徳川 信二 立命館大学, 法学部, 教授 (60280682)
松宮 孝明 立命館大学, 法務研究科, 教授 (80199851)
小田 美佐子 立命館大学, 法学部, 准教授 (20388078)
|
|---|
| Keywords | 人身取引 / 人身売買 / 人の国際移動 / 研修生・技能実習生 / 出入国管理 / 人間安全保障 / 国際研修協力機構 |
|---|
| Research Abstract |
全体の研究計画に従い、2010年度は、1.「性的搾取・労働搾取の人身取引」の国際調査として、タイ・フィリピンにおける人身取引現地調査、2.「労働搾取の人身取引」の国内実態の調査と情報収集、3.出入国管理実態の調査、4.調査研究のための連絡体制の構築を行うことした。2010年5-6月に各部門会議を行い、その上で、7月に全体会議を開催して、本年度方針を具体化した。
2010年8月には、タイおよびフィリピンに現地調査団を派遣し、各々、関係機関・関係者からヒアリングと実態調査を行った。タイでは、社会開発・人間安全保障省人身取引対策室などの関係機関からのヒアリングとバンコク、中部・北部などの現地実施をおこなった。フィリピンでは、首都マニラにおいて、司法省(人身売買関係機関評議会事務局・IACAT)や国家捜査局、社会保障・開発省、また、関係NGOなどからのヒアリングをひろく、また、実態調査を行った。
2.および3.の人身取引の出入国・在留・労働実態について、法務省入国管理局へのヒアリング(2010年11月)、国際研修協力機構(JITCO)のヒアリング(2011年3月)、さらに、いわゆる研修生・技能実習生をめぐる法的紛争を扱う弁護士からヒアリングをおこない、調査への協力関係を実現した。
4.の調査研究システムの構築として、立命館大学内に研究室を設置し、研究メンバーの相互連絡のためのネットワークづくりを行うとともに、本研究グループとしてのニューズレターを計4号にわたって発行し、本年度の調査研究の内容を公表・公刊した。また、関係文献・資料の収集を行った。
以上を踏まえて、第2年度の2011年に予定する国際会議の開催準備、国際的な調査・研究ネット・ワークづくりを行った。
|
