2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22330041
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
牧原 出 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00238891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御厨 貴 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00092338)
伊藤 正次 首都大学東京, 社会(科)学研究科, 教授 (40347258)
砂原 庸介 大阪市立大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40549680)
秋吉 貴雄 熊本大学, 社会文化科学研究科, 教授 (50332862)
手塚 洋輔 京都女子大学, 現代社会学部, 講師 (60376671)
竹中 治堅 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (70313484)
飯尾 潤 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (90241926)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 民営化 / 規制緩和 / 運輸省 / 国鉄 / 日本道路公団改革 |
Research Abstract |
2012年度においては、第1に2011年度内に終了した日本道路公団改革の関係者への聞き取りの成果を編集し、『片桐幸雄オーラルヒストリー』として公表した。第2に、その一環で、他の日本道路公団改革の関係者に聞き取りを行い、片桐氏のオーラルヒストリーとの比較対照のための基礎資料を作成した。第3に、運輸省事務次官経験者へのオーラルヒストリーを終了した。これにより、国鉄民営化から航空規制緩和までの運輸省の政策形成についての基礎資料を作成するとともに、運輸省・国土交通省における意思決定過程と省庁再編によるその変容について、新しく情報を収集することができた。従来の研究では中央省庁の中で運輸省は研究が及んでいない領域であったため、今後の研究の基盤整備を行うことができた。第4に、国鉄再建監理委員会議事録や、道路公団改革に関する諸々の回顧録など既存資料とこれらオーラルヒストリー・プロジェクトの成果とについてクロスチェックを行い、その上で1980年代以降の政治構造を構築する作業に入った。これについては研究会を随時開催した上で年度末に総括研究会で多角的に検討した。そこでは、1980年代以降、政治的事件の連鎖として浮かび上がる民営化・規制緩和は、構想の担い手の連鎖という意味で「アイディアの政治」の構造が根底にあることが確認され、少なくとも運輸分野については、特定の官僚グループが省を主導しつつ、外部の有識者と連携して規制緩和を進めた。戦後の海運・国鉄・航空という重点分野の変動にもかかわらず、運輸行政においてはこの構造が継続して現在に至っている。これが他省庁の規制緩和とどう連動したのか、また官邸における規制緩和の推進機関との関係はいかなるものであったかなど、今後の研究課題が確認されたこともまた研究の成果である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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