2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22330061
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
芹澤 成弘 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (90252717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 真樹 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50314430)
若山 琢磨 龍谷大学, 経済学部, 講師 (80448654)
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Keywords | メカニズム・デザイン / 耐戦略性 / 経済実験 |
Research Abstract |
この研究プロジェクトでは、いろいろなモデルにおいて、耐戦略性を有するメカニズムや人々の戦略的行動の帰結を理論的に分析し、その結果を経済実験によって検証する。以下、平成23年度の進捗状況を、サブプロジェクトごとに説明する。 サブプロジェクトA(私的財配分モデルにおけるUniform Ruleの特徴づけ)Uniform Ruleだけが、同じpeakの耐戦略性、効率性と対称性を持つことを、示した。さらに、三つの条件を備えるルールが存在しえる最大定義域を求めた。 サブプロジュクトB(非分割財市場の理論的分析)Nash均衡と支配戦略均衡で、同時遂行可能なルールを分析し、1)個人合理的で同時遂行可能なルールは、非交換ルールだけである、2)中立的な同時遂行可能なルールは、非交換ルールだけである順次独裁制だけである、3)効率的な同時遂行可能なルールは、非交換ルールだけである逐次独裁制だけである、ことを示した。 サブプロジュクトC(貨幣を導入したマッチング・モデルの理論的分析)貨幣を導入したマッチング・モデルは、非分割財を配分するオークションのモデルとしても解釈できる。平成22年度の繰り越し計画として、耐戦略性、効率性、個人合理性などを満たす配分ルールが、同時せり上げオークションと一致することを示した。さらに、平成23年度の成果として、同時せり上げオークションの結果が、最低価格ワルラス均衡価格ルールと一致することも、示した。また、平成22年度の研究成果であるオークション・モデルの研究成果を、学術誌に公刊した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、理論部分とそれを検証する経済実験部分からなっている。実験の検証に値する理論部分の成果を、計画通りに生み出している。
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Strategy for Future Research Activity |
理論部分の研究成果はそれそのもので価値があるので、それらを国内外に発表していく。それと並行して、理論部分の分析結果を、経済実験により、検証していく。
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Research Products
(12 results)