2010 Fiscal Year Annual Research Report
経済思想の受容・浸透過程に関する実証研究:人々は経済学をどのように受け入れたか
Project/Area Number |
22330064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
下平 裕之 山形大学, 人文学部, 准教授 (30282932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 進治 弘前大学, 人文学部, 准教授 (00322925)
小峯 敦 龍谷大学, 経済学部, 教授 (00262387)
本郷 亮 弘前学院大学, 社会福祉学部, 准教授 (80382589)
金井 辰郎 東北工業大学, ライフデザイン学部, 教授 (90332022)
舩木 恵子 武蔵大学, 総合研究所, 研究員 (00409369)
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Keywords | 経済思想 / 受容 / デジタル化 / 量的解析 |
Research Abstract |
本年度1年間で5回の経済思想研究会を開催した(1回の弘前学院大学を除いて、他の4回は東北大学で開催)。平成22年度の研究実績として、テキストデータ解析手法の検討、資料の分析・収集、海外における学会報告・海外研究者を交えた研究会を挙げることができる。初年度として、研究環境の整備に努めるとともに、解析手法の確認と対象人物の絞り込みに尽力した。 1 解析手法の検討:経済思想研究会において草稿資料のデータベース化、テキストデータの分析手法に関し意見交換を行った。(1)草稿資料のデータベース化に関する議論において、資料を電子化する際の技術的問題や著作権の取り扱い等を検討した(7月:古谷報告)。(2)様々なテキストデータの分析手法を比較し、計量言語学的手法を用いた単語頻度測定、文章の難易度測定などが経済学文献の分析に適用できる可能性が明らかになった(7月:下平報告)。(3)ウェブ上の膨大なテキストデータの中から単語頻度測定や複数の単語間の出現頻度比較を行う手法として、Google Ngram Viewerの活用を検討した(3月:松山報告)。 2 資料の収集・分析:経済思想研究会において各研究者が分担し、スチュアート・J.S.ミル・リカード・マーティノウ・マーシャル・ウェッブ・ヒックスなど主要な経済学者の一次文献・未公刊資料に関する分析と評価を行った。 3 海外における学会報告・海外研究者を交えた研究会:この研究会の初めての試みとして、すべて英語による発表・質疑応答を行った。(1)研究分担者(舩木)がイギリスで開かれた16th Martineau Society Conference(15-18 July 2010,Cumbria University,Ambleside,UK)において、"Re-evaluation of Harriet Martineau-What was the issue of J.S.Mill's criticism to Martineau's PoliticalEconomy?"を報告した。マーティノーは経済学の通俗化で非常に重要な人物である。(2)また著名な海外研究者2名を招聘し、主に古典派経済学の再評価について、以下の題名で研究会を開催した(9月)。 The surplus interpretation of the classical economists Professor Heinz Kurz (University of Graz) The classical notion of competition revisited Professor Neri Salvadori (University of Pisa)
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