2013 Fiscal Year Annual Research Report
意思決定構造の計量経済モデルに基づくセミ・ノンパラメトリック統計解析とその応用
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22330067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 慶彦 京都大学, 経済研究所, 教授 (30283378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
人見 光太郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00283680)
奥井 亮 京都大学, 経済研究所, 准教授 (20563480)
永井 圭二 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (50311866)
依田 高典 京都大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (60278794)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 経済統計学 / 計量経済分析 / 特定化検定 / 生産性 / DID |
Research Abstract |
Ida and Fukuzawaは我が国における政府からの大規模な研究基金が大学の研究者の研究実施気に与える影響を調べた。その効果を測るために、DID推定法を用いて論文数とその引用回数のデータを分析した。その結果、研究基金のプログラムはある分野では論文数を上昇させ、ある分野では引用回数を上昇させていることが分かった。またこの結果を用いて、bibliometric分析とpeer review法の両方を用いて研究のインパクトを計測することによって更に精緻な影響分析が可能であることが示された。Tanaka and Idaは東日本大震災とそれに伴う福島原子力発電所事故後の家計の自発的な節電意識についてconjoint analysisを用いて調べた。東京電力、関西電力両管内において節電意識が高まっていることがわかったが、東京エリアの方がより高いことが見て取れた。また、消費者は更なる電力料金値上げに対してはあまり反応しないであろうという予測を得た。 近年、金融技術の発達とともに複雑な条件付けをもつ社債が提案されている。もっとも単純なものは転換社債であるが、今のところ、そういったcontingent capitalの価格付けの理論は完成してるとは言い難い。Gupta, A., Akuzawa, T. and Y. Nishiyamaは、実務レベルでの利用を念頭に近年ルール整備とともに急速に増加しているcontingent capitalの量的な評価法を提案した。 Konishi, Y. and Y. Nishiyama (2013)は、需要ショックと供給ショックを明示的に取り入れた企業行動のモデルを提案し、それぞれのショックどのようにして個別に定量されるかを調べた。完全競争下、独占的競争下でそれぞれ異なる量によってidentifyされることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に問題なく順調に研究がすすめられている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定に沿って、計量経済理論の面ではデータ欠損や内生性の問題に注意しながら構造推定の問題を扱う。また、応用面では、小売業と運送業を中心としてサービス産業の生産構造モデルの構築とその推定を軸に研究を進める予定である。
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Research Products
(7 results)