2014 Fiscal Year Annual Research Report
意思決定構造の計量経済モデルに基づくセミ・ノンパラメトリック統計解析とその応用
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22330067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 慶彦 京都大学, 経済研究所, 教授 (30283378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
人見 光太郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00283680)
奥井 亮 京都大学, 経済研究所, 准教授 (20563480)
永井 圭二 横浜国立大学, その他の研究科, 教授 (50311866)
依田 高典 京都大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (60278794)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 計量経済分析 / ランダムパラメーターロジット・モデル / コンジョイント分析 / 表明選好分析 / パネルデータ / 動学パネル / 個人の異質性 / ノンパラメトリック |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は以下の6件の研究成果を得た。喫煙行動と時間選好の関係に注目し、喫煙の有無、ニコチン依存度を現在性バイアス、時間選好率で説明した。その結果、現在性バイアス、時間選好率が、喫煙の有無、ニコチン依存度に相関していることが明らかになった。また、スマートグリッド社会の重要な構成要素であるスマートメーター・家庭用太陽光発電・電気自動車の普及条件を、表明選好法を用いて分析し、それらに対する支払意思額の推定と将来普及の予測も行った。先進国並びに発展途上国を含めた62カ国の所得水準が、労働・資本・教育などの生産要素の他に、観察されない経営資源、文化的変数に依存するかを、確率的フロンティア生産関数を用いて調べた。その結果、文化的変数も各国の所得水準の決定に大きな影響を及ぼすことがわかった。次世代自動車の普及要因を表明選好を用いて、計量的に明らかにした。ランダムパラメータロジット・モデルを用いて2段階推定を行い、種々の自動車の支払意思額の推定と将来普及の予測も行った。合わせて、日米の消費者選好の比較分析も行い、政策的含意も検討した。我が国は東日本大震災後の原子力発電停止による電力小売料金の高騰は好ましくないが、原子力発電比率の上昇も好ましくないというジレンマに直面している。無理にどちらかの選択を選ぶと、自分が選んだ選択に対して固執するという認知的不協和が発生する。今は選択しないという第三の選択肢を追加してこの問題を回避することによって効用が17%向上することが明らかにされた。 パネルデータを用いて個人間で異質な動学構造を分析するための統計手法を提案した。まず、各個人ごとに、平均や自己共分散を計算し、それらの経験分布を検証することで、個人間で異質な動学構造が分析できる。これはモデルに依存しないノンパラメトリックな方法である一方で、実装が容易であるという利点を持つ。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)