2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの国際的生産・流通ネットワークにおける多国籍企業の役割
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22330087
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木村 福成 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (90265918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 寿幸 慶應義塾大学, 産業研究所, 講師 (20456304)
大久保 敏弘 慶應義塾大学, 経済学部, 准教授 (80510255)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 生産・流通ネットワーク / 企業ミクロデータ研究 / 多国籍企業 / 企業の異質性 |
Research Abstract |
平成24年度は、アジアの国際的生産・流通ネットワークにおける多国籍企業の役割を考察するために、平成22年度、平成23年度から準備を進めてきた理論的枠組みと新たに構築した企業データ・ベースを用いて、実証研究を進めてきた。 主な研究成果としては、グローバリゼーションの進展度合い、および、その経路を調べるために国境コストを推計した。近年、我が国の国境コストは低下しており、その一つの要因として海外直背投資の拡大が指摘される。次に、日本企業はどのような要因に基づいて投資先を決定しているのか分析した。今回の研究では、インフラの整備状況の違いなど詳細な地域属性をコントロールするため、県レベルの立地情報を利用して、立地選択の決定要因を分析した。分析結果からは、低所得の途上国でインフラの重要性が確認された。さらに、日本企業の特徴を明らかにするため、台湾の企業と日本企業を比較し、直接投資を行う企業の生産性についての比較分析も行なっている。東アジアでは、多国籍企業の生産流通ネットワークが重要であると指摘されているが、これを確認するために、海外直接投資の空間的な相互依存性について分析した。具体的には、空間計量モデルを用いて、日本企業の海外進出パターンを分析している。分析結果からは、情報通信機器製造業など工程間分業が進展している産業で、空間的な依存関係がみられた。 平成22年度から進めている、東南アジア諸国の集積地における企業のイノベーション活動に関するアンケート・データを用いた技術移転の決定要因、ならびに技術移転が企業パフォーマンスに及ぼす影響に関する分析については、いくつかの論文が学術誌に掲載されるなど成果が揃い始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Discussion paperの取りまとめ、学会報告も適宜勧めており、また、海外ジャーナルに投稿したものが掲載され始めるなど、少しずつ研究成果が揃い始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、最終年度にあたるので、これまでの研究成果を取り纏め、学会等での報告を加速させる。夏頃にメンバー主体の研究ワークショップを開き、研究成果の共有を図る。最終的に、学術誌への投稿を進め、研究成果の公表を進めていく。
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Research Products
(13 results)