2012 Fiscal Year Annual Research Report
金融・資産市場の相互依存関係と、その資産運用・リスク管理への影響
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22330094
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
大橋 和彦 一橋大学, 大学院国際企業戦略研究科, 教授 (50261780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 文夫 一橋大学, 大学院国際企業戦略研究科, 教授 (80159095)
本多 俊毅 一橋大学, 大学院国際企業戦略研究科, 准教授 (70303063)
沖本 竜義 一橋大学, 大学院国際企業戦略研究科, 准教授 (70420304)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 金融市場 / 相関構造 / 商品先物 / 最適ポートフォリオ / パラメータ推定誤差 / 超過共変動 / マルコフスイッチングVARモデル / 平滑推移動的条件付き相関モデル |
Research Abstract |
平成24年度に得た結果は以下の通り。まず、大橋は、全体の監督と研究分担者の情報共有に努めると共に、価格の相互関係に注目して、発電事業によって電力、燃料(天然ガス)、CO2排出権価格間に成立する関係を利用した排出権価格モデルを完成させた。その論文はAsia-Pacific Financial Marketsに掲載されることとなった。林は、第一に、商品先物について平成23年度に行った研究成果の理論モデルの大幅な改訂を行い、完成させた論文をReview of Financeに掲載させた。第二に、商品先物インデックスからのリターンと株のインデックスからのリターンの相関構造について、沖本と共同で実証研究を進めた。本多は、パラメータの推定誤差が最適ポートフォリオに与える影響を分析し、期待リターンの推定誤差を考慮した動的ポートフォリオの理論的特徴付けと、パラメータの推定誤差が事後的なパフォーマンスに与える影響の実証研究を行った。また、これらを踏まえ、市場予測やリスク回避度が加入者の間で異なる場合に、年金基金が構築すべきポートフォリオを、加入者間のリスク負担に注目しつつ検討した。沖本は、資産間の相互依存関係の変遷の分析を続け、第一にVARモデルにマルコフスイッチング(MS)モデルを応用したMSVARモデルを用いて、原油価格リターン、短期金利、ハイテク産業の株式リターン、クリーンエネルギー産業の株式リターンの間の依存関係の分析を行い、結果をまとめた論文はJapan and World Economyに掲載された。また、大橋と商品の超過共変動を分析し、開発した平滑推移動的条件付き相関(STDCC)モデルを用いて、商品の超過共変動が2000年以降有意に上昇したことを確認した。この結果は、経済産業研究所(RIETI)のDPとして刊行されることが決まった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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