2012 Fiscal Year Annual Research Report
公共財と公共資源をめぐる紛争解決のための利害調整ルールの多面的研究
Project/Area Number |
22330099
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山崎 福壽 日本大学, 経済学部, 教授 (10166655)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 隆大 上智大学, 経済学部, 教授 (10193848)
瀬下 博之 専修大学, 商学部, 教授 (20265937)
蓬田 守弘 上智大学, 経済学部, 准教授 (30286611)
川瀬 剛志 上智大学, 法学部, 教授 (60275302)
青木 研 上智大学, 経済学部, 教授 (70275014)
浅田 義久 日本大学, 経済学部, 教授 (70299874)
有村 俊秀 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70327865)
川西 諭 上智大学, 経済学部, 教授 (90317503)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 公共経済学 / 法と経済学 |
Research Abstract |
公共性の高い資源をめぐる紛争や利害対立を解決するための調整ルールを多面的に研究することを目的とした。この観点から、各研究分担者が担当している利害調整テーマについて成果を報告したい。山崎・瀬下チームは、経済理論を用いて、マンションの建替えについて、利害の対立する区分所有者が賛成ないし反対するメカニズムを考察し、どのようなルールが建替え反対を誘導する結果となるかについて分析した。そのうえで、利害対立を超えるための代替的な民主的手続きの有効性を検討した。 有村、川瀬、蓬田チームは、国際競争力とリーケージに対応するための国内排出量取引の制度設計と国境調整措置が、日本経済において、どのような効果を持ちうるかについて定量的な分析を行った。また、地球温暖化対策としての国境炭素調整措置について、国際貿易理論の枠組みを用いて理論的な分析を行った。上山は1980年代以降にアメリカの大学で、それまで公共財的性格の強かった大学の研究が、研究特許の取得やその商業化、企業との積極的な共同研究を通して、私的な利益とのコンフリクトが生じている実態を実証的に検討した。青木は、医療市場における利害対立について研究を行った。医療市場には、病院、医師、患者、保険者などの様々な利害関係者がいるが、しばしば、実際にどのような利害対立が起こっているのか識別が困難な場合がある。この研究では、医療資源の分布を事例として、医師・患者間で利害が一致しているのか、対立しているのかを識別する手法について研究を行った。浅田は公共財として供給される高速道路の課金制度の変更が、消費者と供給者の利害にどのような影響を及ぼすかという観点から、社会的な費用や便益がどのように変化したかを,実際のデータを基に分析した。高速道路のODデータから需要関数を,トラフィックデータから速度関数を推計し,社会的余剰を試算し,余剰分析をすることに成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(18 results)