2012 Fiscal Year Annual Research Report
持続的国際競争優位の動態的創出と国際標準化技術との関係性に関する研究
Project/Area Number |
22330113
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
内田 康郎 富山大学, 経済学部, 教授 (90303205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 知栄 慶應義塾大学, 総合政策学部, 准教授 (20411209)
林 倬史 国士舘大学, 経営学部, 教授 (50156444)
荒井 将志 杏林大学, 総合政策学部, 講師 (70549691)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 知財 / 国際標準 / 業際標準 / 知財の国際化 / 知財の業際化 / ロイヤリティ・フリー |
Research Abstract |
本研究課題は、知財と国際標準に見られる新たな関係性に着目し、その戦略的意味を分析するものである。近年見られる新たな動向からは、開放系プラットフォームを前提とした他社との協働によるインテグラルなイノベーション活動が見られるという特徴が挙げられ、一部の国際標準化機関でこうした傾向を確認することができる。 そこで、その実態を調査すべく、当該国際標準化機関に対し、主に次の2点に対する調査、すなわち標準化に向けた策定方針や実際の運営内容等の「標準化作業そのもの」に関する調査、そして、知財を持つライセンサ側と標準化機関側との関係性等から「知財と標準化の関係性」についての調査を進めた。 その結果、調査対象となった標準化機関からは、業種や業界を越えた企業間での連携を進めざるを得ないという状況があることを確認することとなる。本研究ではこの現象を、「知財の業際化」あるいは「標準の業際化」と呼ぶこととし、一般に言われる「知財の国際化」や「標準の国際化」とは質的に異なるものとして結論づけることとした。 現在、国を挙げて進められているスマートグリッドやスマートコミュニティなどでは、業界を越えさまざまな企業から集めた知財をもとに、システム全体を構想することが求められるようになってきている。電気自動車の充電規格であるCHAdeMoなどはその代表的なものとなろう。こうした状況では知財や標準をどう業際化するかがカギを握る。特定のライセンサや特定業界の論理だけで完結されるのではなく、将来的にその技術を必要とするユーザー側が等しく利用できるようにすることが優先されなくてはならないからだ。 本研究で進めてきたこれまでの内容がこうした課題に少しでも寄与することができればと、国内外の学会やジャーナルで発表を続けており、さらに今後も知財と国際標準の関係性について取り組んでいくつもりである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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