2012 Fiscal Year Annual Research Report
家電品流通の日中韓比較研究-優越的地位変動の視点から
Project/Area Number |
22330132
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
関根 孝 専修大学, 商学部, 教授 (70076933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
趙 時英 専修大学, 商学部, 兼任講師 (00573627)
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 准教授 (10410383)
呉 暁林 法政大学, 理工学部, 教授 (50366829)
石川 和男 専修大学, 商学部, 教授 (60300034)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 家電品流通 / 家電量販店 / ヤマダ電機 / 蘇寧電器 / 小売業のグローバル化 / マーケティングチャネル / 優越的地位 / サムスン電子 |
Research Abstract |
平成24年9月と25年3月と、2度に渡り中国大連市と瀋陽市でヒアリングを中心に聞き取り調査を実施した。対象企業は、ヤマダ電機瀋陽店、パナソニック東北販社、ハイアール大連分公司、四川長虹大連分公司、康佳大連分公司、広東美的大連分公司などである。そこで明らかになったことは次の通りである。 ①中国の家電メーカーの競争は激しく、一方、蘇寧電器や国美電器などの家電量販店が発達し商品流通の主導権は小売店側が掌握していると思われたが、事情はかなり異なる。小売段階の競争は制限的といえる。②中国の家電量販店は「場所貸しビジネス」であり、出店するテナントはメーカー直営店であり、いわば家電ショッピングセンターである。ここに日本型モデルのビジネスチャンスがあると考えられる。③家電量販店の中国進出は、米ベストバイ、独メトロと成功していないし、ヤマダ電機も出店凍結とともに「南京店」の閉鎖を決めた。「家電量販店の東アジア進出モデル」を考えると、プッシュ要因、プル要因、促進要因、抑制要因などのうち、政治的な民主的安定度が大きな影響を及ぼししている。 これらと批判的に文献レビュを積み重ね、論文「最近における中国家電品流通の特徴-優越的地位変動の視点から」と「家電品流通の国際比較と家電量販店のグローバル化に関する理論的考察-日中韓の比較分析序論」(平成25年9月刊『専修商学論集』第97号で掲載決定)を発表した。研究での大きな成果のひとつは、日中韓の比較分析を通じて、なにゆえ家電量販店のグローバル化が進捗しないことを理論的に明らかにしたことである。 また、趙時英の「サムスン電子のマーケティング・チャネル戦略」は、メーカーによる小売段階までの系列化が貫徹する韓国家電品流通の実態を明らかにしたもので、新たな展開が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)