2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22330161
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
尾嶋 史章 同志社大学, 社会学部, 教授 (30177224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒牧 草平 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (90321562)
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Keywords | 社会階層 / 国際比較 / 進路選択 / 時点比較 / 高校生 / PISA / 教育達成 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
研究の2年目にあたる平成23年度は、今後の研究を進めていくために重要な資料となる高校3年生調査の実施し、並行して以下の課題に取り組んだ。 1.第3回高校3年生調査の実施と基礎分析 今年度の最重要課題は、第3回高校3年生調査を確実に実施し、前回・前々回の調査と比較可能で、かつ新しく設定された現代的な課題に対しても応えられるデータを作成することにあった。昨年度行なった調査票の予備的検討を踏まえて、4月~5月にかけて調査票を作成し、5月中旬以降1981年・1982年に調査を実施した18校のうち、学校自体が大きく変わった2校を除き16校に調査を依頼した。このうち13校から調査への協力を得ることができ、新たに追加した地方都市・農村部の学校4校と併せて6月上旬から7月上旬にかけて調査を実施した。8月にコーディングを行ないその後データ入力・データクリーニングを行なった結果、11月後半にデータが完成した。12月にメンバーに配布し、1月にデータ分析を踏まえた研究会を実施した。 2.PISAを用いた国際比較分析 今年度のPISAを用いた国際比較分析は、国際社会学会の社会階層と社会移動研究委員会(RC28)で報告した学校外学習時間と学力達成構造のマルチレベル分析に基づく国際比較(制度レベルと個人レベルの効果比較)が新たな展開である。これまでの研究蓄積がかなりあるが、新しい展開とともに、これらを整理しまとめる作業が今後必要だとの認識に至った。 3.日本の所得移動の測定 SSM調査データを用いて、男女別に世代間所得移動の測定を行ないその成果を論文化する作業を進めた。今後さらに修正していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この研究プロジェクトの大きな目的であった高校3年生調査が無事終了し、比較可能なデータが収集でき、さらに国際比較分析も一定の漸進があったと評価できるため。
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Strategy for Future Research Activity |
特に大きな研究計画の変更はない。調査自体は無事終了したが、今年度がこの分析の中心となるので、分析結果の整理枠組等を再検討したいと考えている。
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Research Products
(6 results)