2012 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの大学授業を結ぶ対話共同体への参与過程として生成される集団間異文化理解
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22330190
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Research Institution | Maebashi Kyoai Gakuen College |
Principal Investigator |
OH SUN AH 共愛学園前橋国際大学, 国際社会学部, 教授 (90363308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
余語 琢磨 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (00288052)
榊原 知美 東京学芸大学, 学内共同利用施設等, 講師 (20435275)
高木 光太郎 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (30272488)
伊藤 哲司 茨城大学, 人文学部, 教授 (70250975)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 文化的他者 / 集団的対話構造 / 異文化<間>理解 / 対話共同体 / 異己との共存 / 文化対立・文化中立 / 教育心理学的実践 / モデル授業 |
Research Abstract |
本研究では日韓中越の大学における通常の授業を通して、各種の「集団的対話構造」を生み出し、そこに異文化的背景をもつ受講生や授業担当者が「参加」して構成する「対話共同体」を生成することにより、各個人の新たな共同性構築を促し、個人的な「異文化理解」を集団的に「異文化<間>理解」の次元に引き上げることを目指すことによって、新たな教育心理学的実践および理論研究を行うことを目的としてきた。 平成24年度は、平成22年度・平成23年度に実施した日中4ペア、日韓1ペア、日ベトナム1ペアの交流授業の検討を行った結果、異なる素材を用いた授業実践の違いを検討する必要性を認識し、多様な授業素材の検討を行った。地域・文化間の差異を顕在的に示す「文化対立型(差異前提型)」の素材と「文化中立型(差異創出型)」の素材を用いて交流授業を試みた。平成24年度は全てのペアの共通素材としてストーリの文脈があり文化中立型の素材として日本の短編映画「トトオ」やバリ島の「火葬儀礼の映像」を用いて検討し、またペア毎に4コマ漫画や日中の映画・映像など異なる素材も検討に用いた。また、授業のタイプとして直接対面して行う「対面式(リアルタイム型)」と「非対面式(タイムラグ型)」の組み合わせでそれぞれ異なるタイプの授業実践を行った。 以上の交流授業実践過程で現れる様子を検討し、自分たちのあたり前が相手側には当たり前にならないことに気づくことによって他者が立ち現われてくることに関しては「歪んだ合わせ鏡」という概念で、不愉快・理解不能状態から視点を変えれば理解可能な状態へ、さらに理解可能だか実践不能という状態への変化については「3つのステップ」という概念で、また、特定の解釈資源を引き出して対話を遮断に向かわせるプロセスや反対に接続に向かわせるプロセスに関しては「遮断と接続」という概念で、データを分析し、モデル提示を準備している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)