2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22330201
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
大谷 芳夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00192518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
V・T・G Jakobus 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (30362586)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 能動的視覚 / 空間周波数特性 / 統計的画像特徴 / 神経活動 / 時空間マップ |
Research Abstract |
ヒトの視知覚特性の解明において、刺激画像の統計的特徴との関係を解析する手法の有効性が示されてきた。本研究では、従来静的な画像を主な対象として行われてきた解析を、網膜上で刺激画像が動く動的な状況に拡張し、さらに網膜や大脳視覚野レベルの神経活動によって表象される画像情報の統計的特徴に着目し、画像情報の特徴と視知覚特性との関係を説明する計算論的モデルを構築することを目的とした。 本年度は、前年度までに収集と加工処理を行った刺激画像を用い、2次元空間周波数特性解析を進めた。さらに、昨年度まで研究に用いてきたBridget Rileyによるオップ・アート作品’Fall’に加え、新たに5種の作品を収集し、これら6種の原画像と、各作品の一部を切り出し機械的に反復複製して制作した画像(機械的画像)を用いて、それらを動かしたときに各画像に対しどのようなパターンが知覚されるか、それらのパターンが、研究分担者らが開発した神経活動の時空間マップを求めるモデルによって予測可能か否かについて検討した。 その結果、原画像と機械的画像では、動きの効果が異なること、即ち、両者とも動的画像では静的画像に比べ中空間周波成分のパワーが減少するが、その程度は機械的画像の方が大きいこと、及び、この特性は知覚的効果と一致することが確認された。また、このような差異は、Fall以外の画像では見られないことも示された。これらの結果は、Fall以外の原画像が、放射状あるいは直線状の比較的単純な要素から構成されているのに対し、Fallは様々な方位と曲率を含む複雑な要素から構成されており、かつ、各要素が手書きによる微妙な「揺れ」を含んでいるためであることが示唆された。現在、これらの効果も含めた能動的視覚のモデルを完成するための作業を進めており、作業完了後には学会等での発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)