2011 Fiscal Year Annual Research Report
1950年代における地域文化活動の実証的研究-民衆の自己教育運動の史資料発掘
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22330222
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
大内 裕和 中京大学, 国際教養学部, 教授 (80309707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水溜 真由美 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (00344531)
石原 俊 明治学院大学, 社会学部, 准教授 (00419251)
長 志珠絵 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (30271399)
黒川 みどり 静岡大学, 教育学部, 教授 (60283321)
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90346586)
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Keywords | 教育史 / 文化史 / 地域文化 / 民衆運動 / 1950年代 |
Research Abstract |
平成23年度は、研究基盤の整備を行うとともに、研究の具体的な遂行を行った。大内裕和「大学はどう変容してきたのか」は、戦後の大学改革、1950年代以降の大学の変化を踏まえて、現在の大学教育が置かれている状況を考察した研究成果である。そして大内裕和「教育と貧困・格差」は直接的には、現代における教育と貧困・格差を扱ったものであるが、1950年代における貧困解決のための教育の取り組みや当時の文化状況を参照しながら、考察をしたものである。石原俊「<島>をめぐる方法の苦闘-同時代史とわたりあう宮本常一」は、島をめぐって実践された宮本常一の学問を検討しており、地域文化運動に関わる研究成果である。そして石原俊「小笠原-硫黄島から日本を眺める-移動民から臣民、そして難民へ」は、小笠原-硫黄島における人びとの移動に着目し、定住した「国民」とは異なる視点から黒川みどり「近代日本地域学校史研究と歴史学」は、地域学校史研究と歴史学との関連を考察したものであり、本研究課題のテーマと密接に関わる研究成果である。また黒川みどり『描かれた被差別部落 映画の中の自画像と他者像』は、被差別部落の描き方を分析することを通して、地域文化活動としての映画を扱った研究成果である。長志珠絵「占領期研究の可能性を考える」は、これまでの占領期研究の成果を踏まえつつ、冷戦文化という視点を取り入れ、1950年代の新たな読み直しを試みた研究成果である。鳥羽耕史他『『人民文学』解説・解題・回想・総目次・索引(DVD付)』は、1950年代に文化活動として大きな役割を果たした『人民文学』の内容を分析し、当時の歴史的文脈のなかに位置づけるとともに、新たな読み直しを実践しており、1950年代論としても地域文化活動研究としても、意義深い研究成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
史資料の収集が進み、共同研究者一人ひとりの研究成果が発表されているから。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、共同研究者一人ひとりの研究成果をさらに発表するとともに、それぞれの研究成果についての交流を行い、研究目的の達成を目指す。交流の場として研究会を開催する。
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Research Products
(22 results)