2012 Fiscal Year Annual Research Report
国際結婚家庭に育つフィリピン系・タイ系ニューカマーの学校適応に関する実証研究
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22330238
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
角替 弘規 桐蔭横浜大学, スポーツ健康政策学部, 教授 (10298292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 睦美 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (70349827)
中島 智子 プール学院大学, 国際文化学部, 教授 (80227793)
児島 明 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (90366956)
額賀 美紗子 和光大学, 現代人間学部, 講師 (60586361)
金 侖貞 首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (40464557)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | フィリピン系ニューカマー / 国際結婚 / 学校適応 / ニューカマーの教育 / トランスナショナル / フィリピン人コミュニティ / 移民連鎖 |
Research Abstract |
従来見過ごされがちであったフィリピン系ニューカマーの子どもたちの学校適応の実態把握とその背景を明らかにするために、これまで継続的に調査を行ってきた神奈川県に、東京都と宮城県をフィールドに加え、インタビュー調査及び参与観察を行った。また、送り出し側となるフィリピンへの現地調査を行うことで、かれらが日本の学校適応においていかなる課題や困難を抱えているのかを把握し、そうした困難さの背後にはどのような社会構造があるのかを明らかにしようとした。 特に本年度は、次のような成果が得られた。①フィリピン系ニューカマーの子どもが国際移動の中で経験する家族経験とそれらが学業達成にどのような影響を与えているかについてトランスナショナルな資格から検討し、家族の経済状況や定住志向、そしてジェンダーの3つの要因が交錯し、家族のケアを重視するか個人の学業達成を重視するかの選択に影響を与えていることを明らかにした。②日本に在住するフィリピン人家族が日本に定住するようになる長期の過程を経て非常に複雑な家族構成を持つ傾向にあることに着目し、その子どもの養育に当っては家庭に経済的状況が大きく影響を与えることに加え、その子どもがどのようにして現在の家族に編入されているのといった子どもの来歴も影響を与えている可能性があることを指摘した。③日本のフィリピン人のコミュニティにおけるキリスト教会が果たす役割について検討し、その教育的意義を明らかにするとともに、特定の地域から特定の地域に移民が行われる移民連鎖をフィリピン人のネットワークを事例として明らかにした。④東日本大震災において被災したフィリピン人女性の一時帰国の事例から彼女たちが二つの家族の狭間においていかに子どもの教育戦略を取ろうとしているのかを明らかにした。 また最終年度であることから、3年度間にわたる調査研究から得られた知見をまとめた報告書を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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