2010 Fiscal Year Annual Research Report
レヴィ過程及び無限分解可能分布に関連する諸問題の総合的研究
Project/Area Number |
22340021
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前島 信 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051846)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (50171905)
鈴木 由紀 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30286645)
安田 公美 慶應義塾大学, 商学部, 准教授 (40284484)
|
Keywords | レヴィ過程 / 無限分解可能分布 / 確率積分写像の不動点 / α-自己分解可能分布 / 2次元ガンマ分布 / 完全自己分解可能分布 / 国際研究者交流 / リトアニア:ドイツ:米国 |
Research Abstract |
(1)自己分解可能分布の拡張として、α-自己分解可能分布という概念を導入し、それに関連する無限分解可能分布のレヴィ過程による確率積分による写像を研究した。その結果、研究実施計画で述べた、写像の繰り返しによって出来る入れ子の減少クラス列の極限として、安定分布の閉包より小さいクラスがパラメータαに依存して、連続的に出現することが解明された。 (2)無限分解可能分布のクラスをレヴィ過程による確率積分の写像の値域として実現する際、今までとは逆に、確率積分のレヴィ過程を固定して、被積分関数を動かすことによっても同じクラスが得られることを発見し証明した。 (3)2次元ガンマ分布は、Levyは無限分解可能ではないことを予想したが、その後Vere-Jonesが無限分解可能であることを示した。その後の問題は、では自己分解可能であるかどうかであったが、実はVere-Jonesの論文を現代的に読むと、自己分解可能でないことは容易にわかった。そこで、それではどようなクラスに属しているかについて、(-2)-自己分解可能分布のクラスに蔵していることが証明できた。これは、多次元の自明でない例として注目を浴びた。 (4)リトアニアとドイツの国際会議で前島が研究成果を発表。またドイツのブラウンシュヴァイグ工科大学で、Lindnerと今後の研究打ち合わせを行った。また年度末に米国テネシー大学のRosinskiを招聘し完全自己分解可能分布の確率積分表現について議論したが、原発事故によりRosinskiが帰国を早めたため、当初の結果は得られなかった。
|
Research Products
(14 results)