2011 Fiscal Year Annual Research Report
多波長観測による超相対論的ジェット天体の系統的研究
Project/Area Number |
22340039
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
田代 信 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00251398)
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Keywords | 宇宙ジェット / 相対論 / X線観測 / 活動銀河核 / ガンマ線バースト |
Research Abstract |
天体における超相対論的ジェットをつくりだす粒子加速現象について、多角的、系統的な研究をすすめている。本研究では、 1.我々が開発運用している超広視野可視光望遠鏡WIDGETを用いた観測的研究、 2.宇宙X線観測衛星「すざく」に搭載されている広帯域全天モニターWAMによる観測的研究 3.「すざく」や他の軌道X線天文台、地上望遠鏡を含む多波長による観測的研究、 4.次世代の観測装置の開発 を研究の柱としている。本年度の実績の概要はそれぞれ以下のとおりである。 1については、引き続き観測を継続し、国際観測ネットワークを組んでいる他の望遠鏡の観測データを含め、一報の論文を出版している(Urata et al. 2012)。さらに、ガンマ線バーストを含む突発天体候補を、これまで撮りためたデータベースから、自動的に検出するパイプラインプログラムの開発をすすめている。2.については、ガンマ線バースト観測からとくにその放射機構の多様性を観測的にあきらかにする論文をTashiro et al.として提出、すでに受理されており4月に出版予定であり、また学会で発表している。この観測から、とくに黒体放射成分が存在する可能性がたかいこと、またその成分の温度低下と解釈できるスペクトル変動が明らかになっている。3.については、活動銀河核ジェット-ローブの進化についての観測的研究成果をすすめ、一報の論文を出版(Isobe et al. 2011)、さらに博士論文研究(Seta 2012)につなげている。さらに投稿論文を準備中である。4.については、引き続き開発をすすめ、その成果を国際学会で発表し、さらに査読論文(Seta et al. Shimoda et al.)として出版している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前述したように4つの研究の柱について、それぞれ順調に研究をすすめ、また査読論文として出版を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究を進めると共に、4つの柱の相互作用によるシナジーも求めていきたい。
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