2011 Fiscal Year Annual Research Report
SDSS大規模分光探査による銀河形成史の解明と宇宙論の精密化
Project/Area Number |
22340050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安田 直樹 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (80333277)
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Keywords | 宇宙物理 / 光学赤外線天文学 / 天文 |
Research Abstract |
本研究は、大きな成功を収めている広領域撮像分光サーベイであるSloan Digital Sky Survey (SDSS)を引き継ぎ、さらなら高精度化・大規模化を目指した銀河・恒星の大規模分校サーベイ探査SDSS-IIIの実施とデータ解析を行い、精密宇宙論の探求および銀河の形成・進化史の解明を目的としている。 宇宙論の精密化のための赤方偏移0.7までの明るく赤い銀河の分光サーベイのBOSSは順調にデータを取得しており、現在までに130万天体のスペクトルを取得している。これまでに得られたデータを使い、バリオン音響振動による宇宙論の解析が進んでいる。赤外線による銀河系内の星のサーベイのAPOGEEは初期観測を開始し、データ解析の手法 の細かな調整を行なっているが、今年度から本格的なサーベイを始める予定である。今年度7月のData Release 9 (DR9)に向けてデータの整理も順調に進んでいる。 IPMUを中心に、活動銀河核(AGN)の検出の新しい手法、および、ブラックホール質量の推定およびその統計的性質についての研究が進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外の共同研究機関も含めたSDSS-III計画全体としては、観測によるスペクトルデータの取得、解析とも順調に進んでいる。ただし、日本のグループとしての研究の進展は、中心的な研究機関である米国のローレンスバークレイ国立研究所と地理的に離れていることもあり、やや遅れているところもある。
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Strategy for Future Research Activity |
迅速に米国で観測されたデータが日本にも送られるように留意し、コミュニケーションを密にして共同研究が進むように努力する。
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