2010 Fiscal Year Annual Research Report
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22340056
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
杉山 直 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70222057)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 隆彦 名古屋大学, 基礎理論研究センター, 准教授 (00282715)
市來 淨與 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教 (10534480)
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| Keywords | 宇宙論 / 構造形成 / 初期宇宙 / 密度揺らぎ |
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| Research Abstract |
本年度は、様々なタイプの非ガウス性について解析を進めた。そこでは、通常考えられている歪度を持ったものだけでなく、劣度を持った非ガウス分布についても考慮し、それが宇宙での構造形成にもたらす影響、具体的には初期星形成、初期銀河団形成などについて見積もることに成功した。また、そのような非ガウス性を与える初期宇宙モデルがどのようなものであるのかについても、考察を行った。この成果については現在論文を国際学術雑誌に投稿中である。
また、大規模数値シミュレーションの初期条件として、非ガウス性を取り入れるためのコード開発を進めた。これに関連して、数値シミュレーションの結果から、ダークマターの密度分布のパワースペクトルを計算し、それを用いて、ダークエネルギーなど、宇宙の進化を決定づけるパラメター、いわゆる宇宙論パラメターを推定する際の、非ガウス誤差の影響を調べた。
次ぎに、宇宙初期に磁場が存在していた場合に、その影響から、温度揺らぎ中に生成される非ガウス性をもった分布について、解析的取扱手法を確立した。さらに、実際の観測でこの磁場による非ガウス性をどのように検定することができるのか、例えば、温度揺らぎの3点相関、およびそのフーリエ成分(バイスペクトル)などについて調べた。
また、独創的な解析的な摂動論の手法を開発することで、宇宙マイクロ波背景放射を用いて宇宙の初期ゆらぎの非ガウス性を検証するための、理論的な解析的を新しく求めることができた。
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