2013 Fiscal Year Annual Research Report
MPI、pythonとFermi GPUを使用したトリガーシステムの構築
Project/Area Number |
22340066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片山 伸彦 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (50290854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 岳雄 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (40353370)
伊藤 領介 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (90193531)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 素粒子実験 / データ収集系 / ハイレベルトリガー |
Research Abstract |
本研究は、国内最大規模の加速器実験であるBelle II実験を前提に、そのピクセル型検出器(PXD: ビームパイプに最近接)のデータをシリコン崩壊点(SVD: PXDのすぐ外側)の情報を使って削減することを目標としている。 本年度は研究の最終年度であるので、以下で全成果を取りまとめる。なお本成果には多くの研究協力者の協力がある。まずこれまでに開発した全システムをドイツの研究所(DESY)に持ち込むとともに、検出器(PXDと4枚のSVD)も持ち込んでこちらは検出器把持治具に載せた。PXDのデータは特殊な読み出しエレクトロニクス(FPGAを搭載したATCAモジュール)で読み出した。他方、SVDのデータは読み出しエレクトロニクスを経由して最終的に複数のPCから構成される「ハイレベルトリガー(HLT)」に入力させた。HLT上では我々が開発した「荷電粒子の飛跡を再構成し、その飛跡情報をPXD上のregion of interest (ROI)に変換するソフトウェア」を走らせた。ROI情報はEthernet経由でATCAモジュールのFPGAに受信させ、同モジュールのFPGAにPXDデータの切り出しを行わせた。HLTの出力データと、切り取られてサイズが小さくなったPXDのデータはPCで読み出し、HDDに記録した。本研究によって、上記の一連のメカニズムが完全に機能するという極めて大きな成果を得た。これに加えSVDのデータを直接FPGA搭載モジュールに注入し、FPGAで粒子の飛跡を再構成する試みも行い、これも成功させた。これはHLTと相補的に機能し、PXDのデータを過剰に取りこぼし過ぎない効果を得た。 これらにより、SVDの飛跡検出ソフトウェアと同ファームウェアによってPXDの膨大なデータからROI部分のみを切り出しSVDのデータとともに記録するという、完全に理想的なシステムの構築に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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