2011 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度光センサーを用いた2次元硬エックス線検出器の開発
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22340067
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
幅 淳二 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (60180923)
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Keywords | LuAG / ファイバープレート |
Research Abstract |
第二年度にあたる本年は、実際にLuAGシンチレータの単結晶ファイバーを束ね、それをプレート上に整形するための試作を行った。厚みは充分なガンマ線吸収能を確保するため、10ミリとした。LuAGの輻射長は1.47cmで、密度は6.7g/cm3であり、MeVのガンマ線に対しても高い効率で検出が可能となる。 0.35mm径のファイバー1444本を束ねて、15ミリ角の面積を持つことを目指した。この有効面積を確保するためには、製作されたファイバーの径についてはその許容を広くせざるを得なかった。ファイバー間のクロストークは画像のにじみを抑えるためには、抑制する必要があり様々な物質の検討を行ったが、この施策では、2酸化チタン(TiO_2)を使用することにした。 端面の処理は、いわゆる光学研磨を施しS/D(Scratch/Dig)のMIL規格値で、60/40を目指すこととした。こうして出来上がった試作品を使って^<137>Csからの662keVのガンマ線と光電子増倍管をつかった発光スペクトルの測定を行った。比較はLYSOのブロック(10x10x20mm^3)を対照とした。LYSOではきちんとした光電ピークが観測されるにもかかわらずLuAGプレートによる測定では、指数関数的な現象を示す連続スペクトルが観測されるのみであった。ちなみにガンマ線オフでは、このスペクトルが消失することから発光があることは間違いない。これはファイバーの径が不揃いであること、奥行き方向のシンチレーション光のばらつきが極めて大きいことなどの理由が考えられる。この点について、次年度さらに定量的な測定を行うこととする。しかしながら平均光量としてLYSOの30%程度は確保されており、ファイバー形状であることを考えればそれほど悪いとはいえない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
震災の影響もあり、実験に使用している施設の実質的な稼働が夏以降となったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
厚いシンチレータファイバープレートを使うことによる、高いエネルギーのγ線までの感度を利用して、イメージングができる線量計のような方向性も、昨今の需要を考えると必要になると思われる。従って光センサーとしてむしろ簡便で安価なCCDカメラを利用する測定方法も検討を行う。
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