2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22340069
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
橋本 幸士 独立行政法人理化学研究所, 橋本数理物理学研究室, 准主任研究員 (80345074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 博 独立行政法人理化学研究所, 初田量子ハドロン物理学研究室, 専任研究員 (90250977)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超弦理論 / ゲージ理論 / 非摂動 / QCD |
Research Abstract |
橋本は、超弦理論をゲージ理論と原子核理論に応用する研究を進めた。特に物性理論で良く知られるラッティンジャー定理が、様々なゲージ理論の変形、特に磁場等の外的変形で不変に保たれるか、保たれないのはどのような時か、を調べ、ゲージ理論の閉じ込め相(質量ギャップがある場合)にはラッティンジャー定理がそのまま成立することを非摂動的に見た。 また、本科学研究費補助金で雇用した研究者とともに、超弦理論の非摂動的定式化である弦の場の理論の解としてDブレーンが多数ある解の可能性を調べ、それが非摂動的に非可換ゲージ理論を自発的に与える可能性を研究し、多数の新しい解を発見した。 超弦理論のゲージ重力対応を応用することにより得られた、核子多体系を記述する行列模型の研究を進め、それが2核子系での近距離斥力を取り入れていることを確認し、3核子より多い場合への拡張を研究した。核子が非常に多い場合の近似法を研究した。 ゲージ理論、特にQCDのアノマリーをよく見ることで、磁場がある場合に、バリオン化学ポテンシャルの影響でパイオンのドメインウォールが自発的に生成し、それが磁場を増幅する可能性について研究した。これは超弦理論の枠組みに埋め込むことで、ラージNの極限が上手く記述できる。また、強磁場中性子星(マグネター)の起源を提唱した。 鈴木は、平成24年度は格子定式化におけるエネルギー運動量テンソルの構成を精力的に研究した。特に4次元のN=1超対称Yang-Mills理論の格子定式化において、連続極限で保存則を満たす格子上のエネルギー運動量テンソルの構成法を与えた。さらにこの格子エネルギー運動量テンソルの定義する零点エネルギーが連続極限で超対称性代数と無矛盾になること、また、正しいトレースアノマリーを再現することなどを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)