2013 Fiscal Year Annual Research Report
圧力下擬2次元有機導体で実現するディラック粒子状態のサイクロトロン共鳴による研究
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22340100
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 仁 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (70194173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 敬博 神戸大学, 研究基盤センター, 助教 (60379477)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 物性実験 / 高圧 / 強磁場 / 有機導体 / 磁気光学測定 |
Research Abstract |
開発したシステムの問題点としては、圧力下ESR及びCRの測定周波数領域が400 GHz以下に限られているという点が挙げられる。これは圧力セルの内部部品として用いているジルコニア系セラミックスの電磁波に対する透過特性に因るということが分かった。そこで周波数領域を拡張する事を目的に以下の事を行った。まず一つはより高感度な検出器を用いるという事である。検出器としてはQMC社製の微細加工されたInSb検出器を用いた。また同検出器が装着可能な様に新たにクライオスタットのインサーション部分を作製した。検出器本来の性能としてはこれまで用いていたものの数十倍程度の感度向上が期待出来る。しかし電磁波の透過度が非常に小さいという点と、また想定していた以上に信号ライン由来のノイズがあり、現時点では同検出器を用いる事での感度向上には至っていない。またこれと平行して新たな圧力セル内部部品の探索を行った。その結果、ジルコニア系セラミックスとしてはZrO2への添加物としてY2O3や、MgOを用いると周波数特性が低下する事、また添加物としてAl2O3を用いるとその含有量の増加とともに周波数特性が向上しAl2O3単体で最大になる事などが明らかになった。一方でZrO2/Al2O3系ではAl2O3の含有量の増加とともに破壊靱性が低下する。そこで圧力セルに荷重を印加する際にダメージを受けやすい上部及び下部のバックアップ部分にはAl2O3を20%含有するもの、ピストン部分にはAl2O3単体を用いる事で、圧力としては最大で1.5GPaを達成し、かつ周波数特性も飛躍的に向上させる事に成功した。具体的には、確認した500 GHz程度までのすべての周波数領域においてある程度の電磁波の透過を観測することができた。これで本測定に前進した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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