2010 Fiscal Year Annual Research Report
イオントラップ中での同位体イオンクーロン結晶の観測とリュードベリイオンの生成
Project/Area Number |
22340115
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 秀一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (90262047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮部 昌文 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究主幹 (20354863)
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Keywords | 原子・分子物理 / イオントラップ / レーザ / 同位体 |
Research Abstract |
クーロンイオン結晶の次元性の制御やその観測を念頭においてトラップの設計・製作を行った。イオンを安定して導入するためには、中心トラップ電極はある程度の長さが必要であるが、2次元結晶実現に向けては、電場勾配を大きくできることから短い方が好ましい。それらの点を考慮に入れて電極を検討した。中性原子を多波長多段階で励起・イオン化するためには複数のレーザシステムが必要となる。このため、半導体レーザを光源とした外部共振器型レーザを作成し、その温度・電流・波長特性を測定した。その結果に基づいて、ピエゾ素子に電圧を印加することで、波長を掃引し、光ガルバノセルを行いて吸収スペクトルの測定を行い、必要な波長が得られていることを確認した。これより製作した外部共振器レーザにおいて、共鳴波長付近で高い制御性を得られることが示された。同位体選択的な励起においては、波長安定化が必須であることから、共振器を用いた波長安定化に取り組んだ。この手法は、フィードバックは速くないが、共振器を変調することで、レーザ波長を変調させずに制御が可能である。また共振器で用いる鏡を工夫することで、複数の波長のレーザを同時に制御できる利点もある。そこで、Csの吸収に固定した波長安定化レーザを基準として、それに追随する形で安定化をするための観測系、信号処理系、レーザ制御系の製作を行い、波長安定化へ目処をつけるとともに、波長切替に必要となる制御系の検討を行った。
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Research Products
(4 results)