2012 Fiscal Year Annual Research Report
イオントラップ中での同位体イオンクーロン結晶の観測とリュードベリイオンの生成
Project/Area Number |
22340115
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 秀一 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90262047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮部 昌文 独立行政法人日本原子力研究開発機構, その他部局等, 研究員 (20354863)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イオントラップ / レーザー / 同位体 |
Research Abstract |
○同位体選択的なイオン導入のための多段階励起イオン化レーザーシステムの構築:イオントラップ電場内に同位体選択されたイオンを導入するために多波長多段階共鳴励起・イオン化を行うためのレーザーシステム構築を行った。具体的には、複数の半導体レーザーシステムを構築するとともに、絶対波長取得のために、原子ビーム発生装置を製作した。原子ビームにレーザー光を照射することで得られるレーザー誘起蛍光より、各段階での共鳴波長を把握した。これを利用して、同位体選択的な中性原子のレーザーイオン化に成功した。 ○同位体イオン結晶の観測:イオンを四重極交流電場に空間的に捕捉した上で、レーザー冷却により低温にすることで、イオンのもつ運動エネルギーよりイオン同士のクーロン反発力が支配的になる。これを実現することで、イオンの相対位置が固定化されることにより、結晶化する。レーザー冷却されたイオンを独自に設計した光学系とICCDを用いて可視化を行い、イオン結晶の観測に成功した。さらに理論との比較により、形状とイオン個数の関係について検討を行った。さらに、イオントラップ内で多段階レーザー共鳴イオン化により同位体選択的にイオンを生成し、レーザー冷却することで、レーザー誘起蛍光をCCDにより観測した。 ○捕獲イオンのレーザー励起に必要となる半導体レーザーシステムの開発:捕獲イオンを高励起状態まで励起するためには、複数台の半導体レーザーが必要となる。そのために3台のレーザーシステムを製作し、その特性を評価することで目的波長を安定して得られる条件を明らかにした。さらに、そのうちの1台を利用して、冷却イオンを高励起状態に励起することに成功した。その結果、レーザー冷却による蛍光が消失した上、回復時間と準安定状態の寿命がほぼ一致していたことから準安定状態の生成を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)