2012 Fiscal Year Annual Research Report
側鎖型高分子液晶の層ゆらぎダイナミクスの観測とせん断流動配向メカニズムの解明
Project/Area Number |
22340120
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸木田 雅利 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (30301170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 聲敏 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (00523664)
松岡 辰郎 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60252269)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 二量体液晶 / ネマチック液晶 / 動的光散乱 |
Research Abstract |
側鎖型高分子ネマチック液晶のモデル化合物として,2つのシアノビフェニルメソゲンをエーテル結合を介しアルキル鎖で連結した二量体ネマチック液晶BCBO-m(m=7, 8, 9, 10)はアルキル鎖炭素数)の動的光散乱測定を行い,光子相関スペクトルから,ネマチック液晶の3つの変形モード(スプレイ,ツイスト,ベンド)の緩和時間,フレデリクス転移を用いたスプレイおよびツイスト変形の弾性係数(K1,K3)の測定を行った.緩和時間はmが偶数の偶数系で短く,mが奇数の奇数系で長い,「偶奇振動」を示した.緩和時間の温度依存性を検討した.スプレイモードの緩和時間は昇温とともに短くなる一方,ベンドモードのそれは長くなることを低分子液晶系,偶数系二量体で見出した.一方,奇数系のベンドモードの緩和時間はスプレイモードと同様に短くなる.緩和時間は粘性係数と弾性係数の比である.この偶奇振動の要因,奇数系ベンドモードの緩和時間の異常な温度依存性の要因を明らかにすべく,フレデリクス転移を用いた弾性係数の測定を行った.スプレイ,ベンド,両変形モードとも偶数系の弾性率が奇数系のそれよりも大きいことを見出した.偶数系のK1がが奇数系のそれの2倍程度であるのに対し,偶数系のK3は奇数系のそれの5~6倍程度であることを見出した.また,奇数系ベンドモードの粘性係数は昇温とともに著しく減少するのに対し,偶数系はほとんど温度依存性を示さないことを認めた.二量体ネマチック液晶の粘弾性挙動の偶奇効果は,分子の形状によるものと考えた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)