2012 Fiscal Year Annual Research Report
放射性炭素測定による過去の太陽活動の周期性及び地球環境との関係の解明
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22340144
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
増田 公明 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (40173744)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放射性炭素 / 宇宙線 / 太陽ダイナモ活動 / 地球変動予測 / 加速器質量分析計 / 宇宙高エネルギー現象 |
Research Abstract |
宇宙線は大気原子核と反応して放射性炭素を生成する。この炭素を樹木が取り込み,年輪として固定するので,古い樹木年輪中の放射性炭素を測定すれば過去の宇宙線強度の変化がわかる。地球へ到来する銀河宇宙線強度は,太陽活動による惑星間空間磁場の変動や宇宙で起こる高エネルギー現象によって影響されるので,この測定から過去の太陽活動や宇宙突発現象を知ることができる。 過去三千年の太陽活動の周期性,特に11年/22年周期のシュワーベ/ヘール・サイクルの変遷を解明するために,樹木年輪を1年分ずつ処理して測定試料を作成し,放射性炭素濃度を加速器質量分析計で測定,解析した。昨年度に発見した西暦775年の放射性炭素の急激な増加現象は何らかの宇宙高エネルギー現象が起こったことを示しているが,確定的なことは言えなかった。今年度は測定年代をさらに拡張して得た結果を解析した結果,西暦993年に2例目となる放射性炭素濃度の急激な増加を発見した。このような急激な増加が他にもなかったかどうかを,これまでに1-2年分解能で測定されているデータを精査し,年代によっては手持ちの試料による再測定を行って実験的に確認をしたが,有意な増加は見られなかった。これらの結果から放射性炭素の急激な増加は高時間分解能で測定された1600年間に2回起きていたことになり,巨大太陽フレアの可能性が高まった。今後は高時間分解能測定の空白期間を埋めていく必要がある。 西暦7-8世紀に小さなマウンダ-型の太陽活動極小期があり,放射性炭素濃度変動の周期を調べたところ13年程度であることが明らかになった。また紀元前8世紀は太陽活動の顕著な極小期と思われ,この年代の試料を1年おきに測定したが,一部の測定ができず,次年度以降にさらに解析をする。極小期における太陽活動周期の変化は太陽活動のダイナモ機構の解釈に重要な制限を与えると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] 炭素14と宇宙線変動2012
Author(s)
増田公明
Organizer
第25回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会
Place of Presentation
名古屋・名古屋大学
Year and Date
20120720-20120721
Invited
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