2012 Fiscal Year Annual Research Report
アモルファス氷の表面構造解析:低温表面原子反応における触媒的効果の実体解明
Project/Area Number |
22340157
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
香内 晃 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60161866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 直樹 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50271531)
日高 宏 北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (00400010)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アモルファス氷 / 原子間力顕微鏡 / 表面構造 / 低温 / 原子反応 / 水分子 / 表面拡散 |
Research Abstract |
星間分子雲で起こっている表面原子反応による分子生成は,下地(基板)であるアモルファス氷の存在によって,反応速度が大きくなることが明らかになっている.しかし,アモルファス氷の表面構造は全く明らかになっておらず,その構造解明が急がれる.本研究計画では,超高真空原子間力顕微鏡(AFM)の冷却システムを開発し,アモルファス氷の表面構造を観察する.並行して,反応速度論的データを取得し,双方の情報を用いることにより,極低温表面原子反応においてアモルファス氷が持つ触媒的効果の実体を解明する.これによって,分子雲での分子進化の全容解明に迫る.平成24年度は,以下の研究を行う計画であった. 1.アモルファス氷の表面構造観察 平成23年度までに作製した,液体ヘリウムクライオスタットおよびガス導入系が付属した超高真空原子間力顕微鏡を用いて,蒸着法で作製したアモルファス氷の表面構造を分子レベルで観察する.特に,水蒸気の導入方法の違い(キャピラリープレートからの導入,バックグランド法)に着目する. 2.速度論的データの取得 現有の極低温表面原子反応実験装置を用いて,引き続き,極低温表面原子反応の速度論的データ(反応速度定数,原子および水素分子の表面拡散係数など)を取得する. 1.に関しては,蒸着法で作製したアモルファス氷の表面構造の観察が原子分解能で可能になった.しかし,今年度は,液体ヘリウムの購入が不可能で,液体窒素温度での観察に留めざるを得なかった.2.に関しては,上記反応の速度論的データならびに水素原子・重水素原子のアモルファス氷表面での数密度の測定に成功し,真の反応速度定数が求められた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)