2012 Fiscal Year Annual Research Report
マントル鉱物の高圧相平衡と熱力学:ポストスピネルとポストペロブスカイト
Project/Area Number |
22340163
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
赤荻 正樹 学習院大学, 理学部, 教授 (30126560)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ペロブスカイト / ポストペロブスカイト / スピネル / ポストスピネル / 高圧実験 / 熱量測定 / マントル / 大陸地殻 |
Research Abstract |
1.NaCoF3ペロブスカイトが1000℃、15GPaでポストペロブスカイトに転移し、さらに高圧下でNa5Co3F11とNaCo3F7に分解することを見出し、NaCoF3の高圧相平衡関係を決定した。 2.大陸地殻物質の28GPa、1800℃までの詳細な相平衡関係をマルチセル法で決定し、高圧相関係を基に密度を計算した。その結果、沈み込むスラブと共に、大陸地殻物質が下部マントル深部にまで沈み込み得ることを明示した。 3.MgAl2O4のポストスピネル相であるカルシウムフェライト型MgAl2O4およびMgOとAl2O3の熱量測定を行い、MgOとAl2O3がカルシウムフェライト型MgAl2O4に転移する際の高圧相平衡境界線を熱力学計算で決定した。 4.カルシウムリン酸塩Ca3(PO4)2の常圧相と高圧相のエンタルピーおよび熱容量を測定し、格子振動モデルに基づく標準エントロピーを計算した。これらに基づき、Ca3(PO4)2の高圧相平衡関係を熱力学的に計算した。 5.様々なABX3酸化物、フッ化物のペロブスカイト-ポストペロブスカイト転移に関して、本研究の結果を含めて多くのデータを整理し、この転移の相境界線の勾配、密度変化、ペロブスカイト相とポストペロブスカイト相の圧縮挙動、ポストペロブスカイト型に転移するABX3化合物のB-X結合の共有性など、ペロブスカイト-ポストペロブスカイト転移に共通に見られる結晶化学的特徴が存在することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(26 results)