2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22340167
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
三澤 啓司 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (70212230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海田 博司 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (10302811)
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Keywords | 同位体 / 放射年代 / 火星 |
Research Abstract |
神奈川県立博物館から配分を受けた微量元素に富むシャーゴッタイトZagamiについて、従来報告されていたものよりもさらに分化した岩相の存在をあきらかにし、詳細な岩石鉱物学記載をおこなった。後期に結晶化した鉱物および注入されたと考えられる化学組成の異なるマグマに起因するメルトの化学組成を考慮したうえで、Zagamiマグマの結晶分化過程および衝撃変成過程について議論した。さらに、分離した8試料について、ルビジウムーストロンチウム同位体分析をおこなった。 これまでに報告されていたZagami細粒岩相、粗粒岩相、暗色岩相のアイソクロンとは異なり、有意に初生ストロンチウム同位体比が低かった。このことから、化学および同位体組成の異なる別のマグマが付け加わったことがあきらかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予想通り、新しいZagami岩相から、これまでとは異なる(これまでの分析結果よりもさらに低い)ストロンチウム初生比を求めることができた。このデータは、他のシャーゴッタイト隕石、Los Angeles,Dho378との関連性を探るうえで重要である
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Strategy for Future Research Activity |
Zagami試料について、さらにルビジウム-ストロンチウム同位体分析をすすめ、最後期に加わったマグマの化学的特徴をあきらかにし、火星表層での玄武岩マグマの進化と起源物質について制約を与える。
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Research Products
(3 results)