2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22350005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 岳彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (90242099)
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Keywords | 階層性 / ナノ粒子 / ナノベルト / 物質設計 / ベンズイミダゾール誘導体 |
Research Abstract |
本計画では、金属・金属化合物クラスターの階層性を制御するための指針を確立し、その原理を解明することを目的とした研究を展開する。コバルトオキシ水酸化物で成功している階層的構造を有するホローナノ粒子の合成を、他の金属酸化物に拡張する。また、コバルト酸化物(Co_3O_4)の形状制御も界面活性剤の選択により成功しており、これのサイズ制御を可能にするとともに他の金属酸化物に関して拡張していく。更に高速触媒反応速度測定システムの立ち上げを行っている。 今年度は、以下の項目に関して研究を行った。(1)コバルト塩化物を前駆体としてCo(OH)_3ナノベルトの合成を報告した。これは従来報告されておらず、安定な物質として、Co(OH)_3を合成、報告した初めての例として、興味深い結果である。(2)Co_3O_4ナノ結晶の形状が、界面活性剤、及び極性有機溶媒の選択によって作り分けが可能であり、球状、立方体、菱形12面体への作り分けが可能であることを報告した。(3)シリカメソポーラスマテリアルを合成し、その中にコバルト酸化物を担持した系について、ベンズイミダゾール誘導体の合成触媒として有効であることを見いだした。(4)炭酸マンガンを前駆体として、逆ミセル法によって、炭酸マンガンナノ粒子の形状とサイズを制御できることを見いだした。更に、アルゴン雰囲気下での昇音によって、酸化マンガンナノ粒子が得られることが見いだされた。これらについて、引き続き、触媒反応を行っている。
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Research Products
(4 results)