2012 Fiscal Year Annual Research Report
超高深さ分解計測を用いた高温ナノイオニクス現象の解明と高活性燃料電池電極の創製
Project/Area Number |
22350007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内本 喜晴 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (50193909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折笠 有基 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 助教 (20589733)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 燃料電池 / 電極反応 / 固体イオニクス / X線吸収 / その場分析 |
Research Abstract |
本研究では、高温固体電気化学反応機構の解明と学理の確立を目的とし、格子間酸素を含むLn2-xSrxNiO4はおよび酸素欠陥を含むLa1-xSrxCoO3等の3d遷移金属を含むペロブスカイト類縁構造酸化物を電極材料として取り上げた。 低温でも比較的高い酸化物イオン導電性を示す固体電解質、アパタイト酸化物に注目した。従来の酸素空孔を介したイオン導電とは異なり、格子間酸素を介したイオン格子間酸素を導電種とする本材料の酸化物イオン導電性と広域X線吸収微細構造の結果から得られた局所構造変化の相関について考察した。格子間酸素量が変化することにより、酸化物イオン導電経路近辺の局所構造が変化し、その局所歪みと酸化物イオン導電性の活性化エネルギーに相関があることを見出した。 次に酸化物イオン・電子混合導電性電極材料に注目し、局所構造変化および導電率緩和法により測定された化学拡散係数に基づき酸化物イオン伝導機構について検討した。酸素空孔の導入により、局所構造が変化し、局所歪みが酸化物イオン導電性を減少させていることが推測された。 異なる点欠陥構造を有する空気極/電解質界面の酸化物イオン導電機構を明らかにするために、本研究では、X線吸収分光法を深さ方向に解析のできる深さ分解X線吸収分光法について、高温、各種雰囲気下、電圧印加時に測定できるよう、装置の設計および測定、解析を行った。異なる点欠陥構造を有する電解質上における空気極の化学状態を評価することにより、空気極/気相表面における酸素ポテンシャルが空気極内部、空気極/電解質界面における酸素ポテンシャル変化に比べ非常に大きく、表面反応が律速過程であることを示した。従来の測定と比較して、電極内部、電極/電解質界面の直接観測に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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