2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22350020
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古田 弘幸 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40244157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸叶 基樹 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80372754)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ポルフィリン / Nー混乱ポルフィリン / コロール / Nー混乱コロール / ノロール / ビラン / 二量体 |
Research Abstract |
N-混乱ポルフィリンの発見を端緒に、結合位置の「錯位」(混乱)という概念に基づく新規物質の創製法、「混乱アプローチ法」の実証を目指し、これまで手つかずであった環縮小型ポルフィリンである「コロール」を標的とし、「混乱コロール化学」の構築を試み、以下の成果を得た。 1)混乱ピロールの位置と数の異なるテトラピロール(ビラン)を各種合成すると共に、それらのコンフォメーション解析を行い、環化のしやすさについての配列を明らかにした。 2)3種類の混乱コロール異性体を合成し、電子状態、光学特性、金属錯化挙動を明らかにした。また、ピロール窒素が直接環状骨格に組み込まれた異性体、N-連結コロール(ノロール)を世界で初めて合成し、「ネオ混乱」という新しい概念を創出した。 3)環内部炭素同志が連結したノロール二量体の合成に成功し、酸化-還元により、対面するコロール平面内のπ電子同志の相互作用をコントロールできることを明らかにし、その形成が錯化の際に用いる金属に大きく異存することを燦らかにした。 4)ビビロール骨格を持つ混乱型縮環ヘキサフィリン及びその金属錯体の合成に成功し、混乱環の導入により、パイサーキットが接道を受け、通常不安定なラジカル種が安定化することを見出した。 このように、従来のコロール化学とは全く異なる、「混乱コロール化学」が存在することを示すことで、「混乱アプローチ」の有用性を実証することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(30 results)