2012 Fiscal Year Annual Research Report
液液界面上の遷移金属錯体による極微吸光量の顕微分光計測法の開発と界面機能の評価
Project/Area Number |
22350034
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
塚原 聡 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50207338)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 泰明 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40213988)
藤原 照文 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80127703)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 液液界面 / 遷移金属錯体 / in situ顕微分光計測 / 極微吸光量 / 配向性 |
Research Abstract |
本研究では,溶媒抽出に用いられたり生理活性を示したりする非蛍光性の遷移金属錯体が液液界面に単分子層レベルで存在する場合,それらが示す極めてわずかな光吸収量を,光学顕微鏡,光源,モノクロメーター,アバランシェフォトダイオード,オシロスコープ,ロックインアンプ等を用いて,極限的に顕微分光計測し,極微小な吸光度と吸光スペクトルを取得することを目的としている。その計測によって,遷移金属錯体の界面濃度や界面における存在状態を評価し,機能性について考察するものである。 当該年度は,ドデカン-トルエン混合溶媒と水溶液の間の液液界面に吸着したテトラフェニルポルフィナトマンガン(III),Mn(III)tpp+,に再び注目し,上記のシステムに,さらにλ/2波長板,自動回転ステージ,光弾性変調器(PEM)を組み込んだ新規なin situ顕微分光計測装置の開発を行った。これは,原理的には,液液界面で配向性を示す会合体の極微な光吸収量を計測できる装置である。種々の光学部品の動作確認や最適化を行った後に,装置の組み立てを行い,実試料である液液界面のMn(III)tpp+の会合体(単分子層)に対して適用した。 その結果,予想通りの性能を示すことが判り,最も小さい吸光度として,0.0006という値を得ることができた。これは,従来の手法よりも100倍以上高感度な分析法である。また,波長を走引することで,吸収スペクトルも有効に測定することが可能であった。さらに,会合体の形と分子の配向性の間に深い関係があることも再確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|