2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ芳香族の触媒的CHカップリング反応と共役系の各区徴した機能材料の創製
Project/Area Number |
22350042
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 敦紀 神戸大学, 工学研究科, 教授 (90210111)
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Keywords | チオフェン / チアゾール / グラジエント型オリゴチオフェン / ドナー・アクセプター / CHカップリング / リチウムtブトキシド / 塩化アリール / パラジウム触媒 |
Research Abstract |
チオフェン-チオフェン,チオフェン-チアゾール結合形成などのヘテロ芳香族の触媒的カップリング反応をCH結合を利用しておこない,ヘテロ芳香族どうしのCHカップリング反応に適した触媒設計,反応設計(添加剤効果,溶媒効果など)をすることで,π共役の拡張したヘテロ芳香族オリゴマーを簡便に合成することができる手法の確立をめざし研究をおこなった。目標生成物の構造多様性を活かし,置換基グラジエント型オリゴチオフェン,ドナー・アクセプター性をもつヘテロ芳香族オリゴマーを種々合成し,有機色素増感太陽電池,有機薄膜半導体などの有機機能材料創製をめざした。 今年度は, 1)CHカップリングとハロゲン交換の連続反応により,チオフェンユニットを逐次的に伸張するオリゴチオフェン合成法において,ハロゲン交換手法としてブチルリチウムとヨウ素を利用する系を検討し,カルバゾール骨格をもつオリゴチオフェン系に有効であることを明らかにした。この方法を利用して,アルキル置換からフルオロアルキル置換へとグラジエント型の置換構造をもつオリゴチオフェン合成に成功した。2)新規なCH結合置換反応として,チオフェン類2位のCHアリール化反応に着目し,パラジウム触媒による反応においてリチウムtブトキシドが有効な活性化剤であることを明らかにした。この反応により,従来法ではヨウ化アリールのみに有効であった反応が,臭化アリールや塩化アリールを用いても効率的に進行することが明らかになった。
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Research Products
(3 results)