2011 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ芳香族の触媒的CHカップリング反応と共役系の各区徴した機能材料の創製
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22350042
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 敦紀 神戸大学, 工学研究科, 教授 (90210111)
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Keywords | チオフェン / チアゾール / ドナー・アクセプター / CHカップリング / マグネシウムアミド / オリゴチオフェン / 位置選択的 / ニッケル触媒 |
Research Abstract |
チオフェンーチオフェン,チオフェンーチアゾール結合形成などのヘテロ芳香族の触媒的カップリング反応をCH結合を利用しておこない,ヘテロ芳香族どうしのCHカップリング反応に適した触媒設計,反応設計(添加剤効果,溶媒効果など)をすることで,π共役の拡張したヘテロ芳香族オリゴマーを簡便に合成することができる手法の確立をめざし研究をおこなった。目標生成物の構造多様性を活かし,置換基グラジエント型オリゴチオフェン,ドナー・アクセプター性をもつヘテロ芳香族オリゴマーを種々合成し,有機色素増感太陽電池,有機薄膜半導体などの有機機能材料創製をめざした。 今年度は, 1)CHカップリングを,3-ヘキシルチオフェンの5位で位置選択的におこなう新規な方法の開発に成功し,従来法よいも飛躍的に簡便な方法で,オリゴチオフェンのステップワイズ合成をおこなうことに成功した。この方法を利用して,アルキル置換からフルオロアルキル置換へとグラジエント型の置換構造をもつオリゴチオフェン合成に成功した。2)新規なCH結合置換反応として,触媒量の二級アミンとGrignard反応剤を組み合わせる新規な塩基系の開発に成功し,この方法を利用して,オリゴチオフェン合成および,臭化アリールや塩化アリールとのカップリング反応を同様に実施できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来のCHカップリング反応にくらべ飛躍的に簡便な合成法の開発に成功し,この方法を利用することにより,目標としてきた種々のターゲット分子合成が着実に達成されている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に達成した成果をもとに,残りのターゲット分子の合成を完了する予定である。簡便な合成法開発に成功したため,期間内にさらに新たなπ共役系ヘテロ芳香族化合物を合成するだけの余力が生じたため,これまでの計画に加え,オリゴチオフェンデンドリマーを設計,合成して色素増感太陽電池の有機色素としての応用をめざし研究をおこなう。
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Research Products
(4 results)