2010 Fiscal Year Annual Research Report
デンドリマーの精密構築に基づく分解制御型ナノカプセルの設計
Project/Area Number |
22350048
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
青井 啓悟 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (30222467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松見 紀佳 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (40323745)
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Keywords | デンドリマー / ポリエステル / 超分子化学 / ナノ材料 / 構造制御 / 精密高分子 / 分子カプセル / イオン液体 |
Research Abstract |
精密に構築した球状およびシリンダー状のポリエステルデンドリマー(ナノカプセル)の内部に機能性低分子化合物(医薬、農薬などを含む)などを内包し、新しい分解制御・放出システムを創出することを目的としている。 選択的な分解が起こるように、デンドロンのエステル構造と、コアのエステル構造が異なるデンドリマーを、下記の手順にしたがいConvergent法により精密に合成した。表面は、疎水性のt-ブチル基でブロックした。 脂肪族ポリエーテルデンドリマーを構築する基本単位であるAB_2型ビルディングブロックを合成した。すなわち、アセト酢酸ベンジルと2当量のアクリル酸t-ブチルのMichael付加反応により2分岐型の化合物を得た。還元してカルボン酸誘導体とし、続く加熱による脱炭酸によりケトンに誘導した。この化合物は、ギ酸を用いた酸加水分解によりレブチル基を除去してジカルボン酸型のビルディングブロックに誘導した。一方で、上記のケトンを水素化ホウ素ナトリウムで還元することでヒドロキシル基をもつビルディングブロックに変換した。ジカルボン酸型のビルディングブロックと、ヒドロキシル基型ビルディングブロックとを縮合させ、Convergent法により分岐を増やした。これらの一連の反応を繰り返すことでポリエステルデンドリマーを構築した。これらのデンドリマーの構造確認は、^1H,^<13>CNMR,IR,MALDI-TOF MS,GPCなどにより精密に行った。DSCやTGAなどの熱分析を用いた特性解析を行った。ナノカプセルとしての機能解析に用いるため、ブロック鎖を表面にもつデンドリマーの合成も合わせて行った。
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Research Products
(13 results)