2010 Fiscal Year Annual Research Report
環境計測用マイクロガスセンサの構築に向けた新しい材料設計
Project/Area Number |
22350064
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
島ノ江 憲剛 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (10274531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木田 徹也 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (70363421)
湯浅 雅賀 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (50404075)
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Keywords | ガスセンサ / 半導体 / 環境ガス / 設計 / ナノ粒子 / マイクロ素子 |
Research Abstract |
本研究では、大気環境を計測可能な革新的なマイクロガスセンサを創製するために、半導体ガスセンサの超高感度化についての新規な設計法(ドーピング、粒子径、作動温度、マスキング、水蒸気処理など)を提案し、これを理論的かつ実験的に検証し、応用展開することを目的としている。 H22年度では、(1)熱処理をしても粒子径が増大しない酸化スズ粒子の調製方法、(2)水蒸気処理による酸素欠陥の修復とドナー密度の変化、(3)水蒸気存在下での酸素吸着過程解析、(4)水熱処理を用いたPdレセプター担持法などについて検討した。(1)では、極性有機溶媒を用いて、酸化スズナノ粒子の調製に成功し、800℃の熱処理でもほとんど粒成長しないことを確認した。(2)では、600℃において水蒸気存在下で熱処理を行うことで、酸素欠陥が修復され、ドナー密度が減少すること、水蒸気処理により表面水酸基が形成され、酸素吸着が掬制されることを明らかにした。(3)では、水蒸気の存在が酸素吸着種に大きな影響を与えることを見出し、乾燥雰囲気下ではO^-、水蒸気存在下ではO^<2->の吸着が起こることを明らかにした。(4)では、Pdを微細に担持した酸化スズクラスターゾルの調製方法の基礎を確立した。 平成22年度科学研究費補助金の繰越金では、上記成果の(4)について学会発表を行った。
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Research Products
(1 results)