2012 Fiscal Year Annual Research Report
窒素酸化物の吸着サイトおよび反応場を精密制御した直接分解触媒の創生
Project/Area Number |
22350068
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
羽田 政明 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70344140)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高機能触媒 / 環境技術 / 触媒反応 / 触媒機能解析 / 大気汚染防止・浄化 |
Research Abstract |
高分散Ba種上に吸着したNO2-種が反応中間体として作用することを昨年度までに検討したin situ FT-IR測定により明らかにしているが、本年度は安定同位体ガス(15NO)を用いた反応解析によりNO2-中間体の反応性と反応機構の解析を行った。Ba-Y2O3触媒上でのNO直接分解反応において、14NOガスから15NOガスに切り替えた直後に生成する窒素の同位体分布(14N2、14N15N、15N2)を質量分析計により観測したところ、切り替え直後に14N15Nが生成した後、その消失にともない15N2が生成することがわかった。反応温度を高くすることにより14N15Nの生成速度が向上したことから、吸着NO2-種が反応に関与すること、吸着NO2-種が気相のNOと反応すること、この反応が律速段階であることを推察した。そこで、より高活性なNO直接分解触媒の創生を目指し、吸着NO2-種の生成と反応性の向上を実現するため、これまでに得られた知見である担体酸化物(本研究では希土類酸化物)の塩基性制御とBaのナノ分散担持の観点から研究を進めた。Baを担持した酸化イットリウム(Ba-Y2O3)触媒の塩基性を制御するため、塩基性が弱い酸化セリウム(CeO2)の添加効果を検討したところ、僅か1mol%のCeO2添加により強い塩基性に由来するBaCO3の生成が大きく抑制されることをCO2-TPD測定より明らかにし、10mol%以上の添加量においてはBaCO3の生成はなく、CeO2-Y2O3表面にBaが高分散担持されることを見出した。またBa-Y2O3触媒のNO分解活性はCeO2の添加により向上し、10mol% CeO2を添加した触媒で最も高いNO分解活性が得られた。担体酸化物の塩基性を制御し、触媒活性種であるBaのナノ分散を実現することにより、高活性なNO直接分解触媒を創生することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)